2015年8月7日

東京大学大学院主催セミナー『人間の安全保障と平和構築』

Filed under: 世界,社会 — 漆 @ 11:43 AM

講習が一段落して、静かな校内、と書いていたら、部活終了時間になってにぎやかです。昨日はまたダンス部が全国大会への出場を決めたそうです。

一学期に実施した特別講座をご紹介します。

東京大学大学院総合文化研究科が主催している平和構築に関するセミナーに5年生が参加しました。このセミナーは平和構築の第一線で活躍している実務家や研究者がオムニバスで講義を行うもので、生徒の参加は今回で2回目です。今回は最終回でテーマは「日本による、紛争国家からの難民受け入れの課題」でした。担当の土田からの報告です。

photo (4) 7月14日(火)に東大大学で行われた「日本による、紛争国家からの難民受け入れの課題」に5年生の希望者が参加しました。
 食事  生徒からの要望があり、講義開始前に大学構内を案内し、学食で夕飯を食べました。夕食を食べながら今回のテーマについて私から簡単にブリーフィングをしました。

5名の高校生の参加を司会者も講演者もコメンテーターも大歓迎してくださいました。講演者の教授は高校生の彼女たちでもちゃんと話についていけるように配慮してくださり、ユーモアを交えつつ、内容を噛み砕いて話してくださっていました。

 photo (6) この日は試験時間の長い模試の後で、生徒たちはかなり疲れていたでしょうに、2時間ずっと真剣にメモをとっていました。また、講義前も後もしきりに疑問を投げかけてくれたので、みんなで普段触れることのない問題を様々な視点で考える機会も多く、充実したものになったと思います。
photo (8) ある生徒が、質疑応答の時間になると、真っ先に挙手をし、「難民封じ込め政策の内容は何か。それを防ぐための打開策は何があるのか。」といったことを堂々と質問しました。その瞬間、会場全体がどよめいたのは言うまでもありません。一般公開とは言え、外務省職員や国連職員の参加者も多い中、勇姿がすばらしかったです。

今回の高校生の意欲的な姿勢には教授陣だけでなく、会場全体が感銘を受けてくだささり、たくさんのお褒めの言葉を頂きました。

帰宅後に5人全員から感想をもらいましたが、
・ますます興味がわいた
・今日の資料をじっくり読み直したい
・貴重なお話をうかがうことができてよかった
・とても勉強になった。すごく興味深かった
・とても楽しかった
という内容でした。

私自身、手応えを感じました。また機会があれば、こうしたことをより多くの生徒と共有できるように考えていきたいと思います。教授陣から品女での出張授業などもご提案頂きましたので、学校での特別講座の実施も検討していけたらと思います。

今回、企画引率をした土田は英語科の新任で、このような引率は初めてでしたので、帰宅が遅くなった生徒達が家に帰り着くまでずっと緊張していたそうです。生徒の態度がすばらしかった、実施してよかったと報告してくれました。

特別講座は生徒が学校の外の世界を知り、将来を考える貴重な機会になっていますが、こうして手を挙げてくれる教員がいて、協力してくださる学校外の皆様がいらして成立しています。東京大学の先生方、ありがとうございました。