⑯教科イチ押し見学会【海上保安庁海洋情報資料館】【東京証券取引所】
教科イチ押しの続き、引率の河合からの報告です。
教科イチオシの企画として初めて、海上保安庁の関連施設を訪問しました。
テレコムセンター駅前にある海洋情報資料館です。海上警備や海難救助で知られる海上自衛隊ですが、海洋情報資料館は、海図に関わる資料と、海水温や潮汐といった測定データの資料室となっています。今回は、高等部で地理を受講している生徒を中心に、5年生9名、4年生5名が参加しました。
まず、海上保安庁海洋情報部がどのような任務にあたっているかを紹介していただき、直近の大きな任務として、火山活動が活発化している西之島の測量について動画を視聴しました。続いて、西之島で実際に使われていた測量器具について説明を受けたのち、生徒が実際にいくつかの器具を使って測量実習を行いました。
次に、海図の見方について説明を受け、海図にはどのような情報が記されているのかを学びました。
併せて、現在はレーザーを用いた測量になっている海図が、全て手作業で行われていたかつての測量方法について説明を受け、過去の手法で、現在と同じだけのデータ量を収集することが、どれだけ大変であったのかイメージを膨らませました。
ブレイクタイムとして、戦前に日本に持ち込まれた潮汐計算装置や、画像を立体視するための装置など、資料館に収蔵されている装置や、江戸末期に幕府が海図を作成するため参考にした伊能図といった展示品を閲覧しました。
最後は、修了試験です。測量実習と、海図の読み方について、簡単な計算を交えて実技試験を受けました。 大きな施設ではないですが、普段あまり目に触れることのない海図が持つデータの重要性を認識するため、密な時間を過ごすことができたのではないでしょうか。
最後に、生徒の感想をお知らせします。
〔生徒の感想〕
・海上保安庁が測量など、警備以外の仕事をしていると初めて知った。
・地図といえば国土交通省だと思っていたが、それ以外にも国が測量している地図があるとは思っていなかった。
・授業ではSinθ, Cosθを使って測量すると習っていたが、今は機器を積んだ飛行機を飛ばすだけで測量ができてしまうなんて、驚いた。
・測量の実習は楽しかったけれど、海図を読む実習は(角度・深さ・海底の状態など)気にしないといけないことが多くて大変だった。
引き続き、引率の名越からの報告です。
日本の株式取引の大元である、東京証券取引所に生徒23名と共に行ってきました。
3年生の授業で株式学習ゲームを行っていることを伝えてあったため、その学校での授業を少しふまえた上での見学内容となりました。
最初、実際に株式を取引している、マーケットセンターの見学です。この日は、早朝にアメリカでの利上げの報道が流れていたためか、株式市場に大きく反映され、取引開始直後、ほとんどの会社が、前日の終値から大きく上昇した価格で取引が始まったため、大きなモニターには、各社価格が上昇している赤文字△がたくさん並びました。
円柱の電光掲示板は、取引が活発であればあるほど、速度を増して各会社の取引金額が回転するのですが、あまりにも早すぎて、確認できないほどでした。ちなみ、東京証券取引所からの電光掲示板にサプライスもありました。マーケットセンター見学の次は、四季報や実際の会社の業績などを見て、「好調な会社はどこにその要因があり、どういう会社が良い会社なのかを見極めるには」と言った内容の授業形式のレクチャーを受けました。「セブン&フォールディングス」という身近な会社を題材に使っていただいたため、生徒たちも積極的に質問にも答えて、学んでいました。
最後は、株式投資体験コーナーでの、株式投資のゲームです。ある程度の長期の時間を20分に短縮し、その間に様々な事象(新製品の発表・金利の利上げなど)がおこり、その中で、どれだけ効率よく株式売買を行っていくかを学んでいました。生徒たちの1位は500円以上も利益を出す強者もいました。
中学校の社会で、知識としては知っていたが、どのような形で実際に株式が取引されているのかなどを、現場で感じられたことは、とても貴重な体験だったと思います。
*