2016年8月19日

大学出張授業④立教大学 現代心理学部心理学科

Filed under: 授業・学習・進学 — 漆 @ 2:20 PM

大学出張授業の続きです。担当の土田より報告します。

講堂にて、立教大学 現代心理学部心理学科の小口孝司教授に『心理学を活用する―観光心理学って何?―』というテーマでお話ししていただきました。

大学出張授業アンケートで「心理学」を選択した4,5年生合わせて65名が受講しました。

導入では、心理学の効果の例として、「吊り橋効果」と「単純接触効果」について恋愛と関連させて紹介がありました。「吊り橋効果」を知っている受講生徒は全体の3分の2ほどいました。「単純接触効果」という言葉を知っている人は誰もいませんでした。しかし、雑誌「ゼクシィ」や「少年ジャンプ」を取りあげて具体的に説明を受けると、くすくすと笑いもこぼれました。

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次に、心理学がどんな風に社会で役立っているかを学ぶために、実習を行いました。まず、生徒たちは封筒からくじを引き、番号が同じだった人とペアになりました。それぞれ自分の高校で一番楽しかったこと、二番目に楽しかったことを書き留めます。そして、最初は、話を聞く人は相手の顔を見たり、相づちを打ったりしないで、一番目に楽しかったことをお話ししてみました。その後は逆に、しっかり相手の顔を見ながら二番目に楽しかったことを語りました。その結果、誰もが二番目に楽しかったことを話している方が楽しかったという感想を持ちました。以上の実習から話しているときの相手や状況によって、自己開示が変わってくることを実感しました。くじで決められたペアでしたが、面白い実習にみんなが楽しんで取り組んでいました!

それから、観光に関する学問では心理学が重要であり、心理学が主流であることを知りました。ですが、日本では心理学的な概念や手法を用いた観光研究の研究者が世界に比べて非常に少ない(国内で10名未満)そうです。

また、お土産を配ることが効果を発揮するという説明も受けました。お土産をもらう方は嬉しくなり、あげる方はいい旅だったと実感できることから、ポジティブな気持ちを持続することが可能であることにも役立つそうです。さらに、大学時代に旅行経験の回数が多い人は、就職してからも評価が高くなる結果があるようです。
最後に、大学は自分がやりたいことをやるといいとアドバイスを頂きました。おすすめは、方法論を学べる大学だそうです。
身近な社会で心理学が応用されていることをたくさん知り、学びの多い時間となりました。受講した生徒はとても興味深そうに集中して聞いていました。