女性とキャリア
今日はこれから学校後援会とPTAの総会があります。こうした品川ファミリーの皆さんの理解と支えがあって、私たちは様々なことにチャレンジし、生徒に未来を考える場を提供できています。(他校の先生に、「こんな思い切ったことして大丈夫ですか?」とよく聞かれるのですが、本当にありがたいです)
すべては生徒の未来のために。卒業生の母校を守るために。
その生徒達が羽ばたいて行く未来、卒業生の活躍する社会について少し考えました。
昨日、蓮舫さんが生徒から女性政治家が少ないことについて質問され、一番の理由は家族の反対、自分が政治も子育ても趣味もあきらめない生き方をしてロールモデルになりたいとおっしゃっていました。
本校は今年、90周年。女性に参政権のない時代に政治家の娘だった創立者が、いつか参政権をる日が来るようにと、政治の道に進むか、教育の道に進むかどうか迷った末に、未来への種まきである教育を選んで始めた学校です。
そうした歴史の上に、28プロジェクトで様々な分野の社会人に出会う場を作り、生徒達に、未来にどんな仕事で社会と関わるか考えてもらう環境を提供しています。
親ばかですが、うれしいのは、生徒達の意識の高さを感じるときです。例えば、防災ガールの田中さんに特別講座をしていただいたときも、質疑応答の最初の質問が、防災についてではなく、「会社を辞めてまで社会貢献に一歩踏み出したのは何を大切にしたからですか?」でした。
「迷ったときは、どちらがより自分を人の役に立つために活かせるかが判断軸です」というお話が子供達の心に響いていました。
キャリアの語源は馬車の轍(わだち)のことだそうです。振り返ると道になっている、それがどんな形を描いていたら、未来の自分はうれしいのか。未来に目を向けるとともに、今、足下を見て、自分は何をしたいのかじっくり考えることも大切です。
子育てをしながら起業をする女性を応援する仕事をしている人がこんな話をしていました。
どんなに人気の大企業に入っても、自分の価値観と向き合わないで職業選択をすると、こんなはずでなかたっということも起きがち。だから、自分のこだわりで選択することが大切。そのためには、自分のこだわりを発見することが必要。
そこで、ライフバランスシートを作ってみる(仕事、家族、趣味、恋愛、収入、教育、人間関係、健康などをレーダーチャートにしてみる)すると、「芋づるポイント」というのが見つかることがある。もっともこだわりの強い一点を突き詰めることで他の要素が引っ張られるというもの。
例えば、ある女性は、自分の心に問いかけて正直に「恋愛」を大切にしたら、自分が磨かれ、資格が取れ、仕事が充実し、人間関係もよくなり、家族にも貢献できるようになった。
そんなうまいことはそうそうないのでは?と思うかもしれませんが、女性のトップリーダーにインタビューをすると、男性と大きく違う点の一つに「好きなことを大切にしてきました」とこたえるという話もあります。
誰がどう思うかをいったん横に置き、自分を見つめ、まずは、本当にやりたいこと、好きなことを突き詰めてみるというのも、若い時にこそしておきたい実験かもしれません。