2012/3/17 土曜日

特別講座「平家物語の世界~平曲を聴こう~」

今日は卒業式の予行でした。吹奏楽部の子たちがきれいに会場を設営してくれていました。

そして、私たちが予行をしている間、雨の中、学校前の歩道をお父さんの会のみなさまがお掃除をしてくださいました。
ありがとうございました。
6年生はきっと気持ちよく卒業の日を迎えられると思います。

月曜は、いよいよ卒業式。3年生の修学旅行ロングコースは火曜に帰国します。

さて、国語の特別講座の様子を担当の中村からご報告します。

 国語科特別講座「平家物語の世界~平曲を聴こう~」を開講しました。

講師に、前田流平家詞曲相伝の鈴木まどか氏をお迎えし、講義あり、平曲鑑賞あり、体験あり、などなど盛りだくさんの講座になりました。参加した生徒は4年、5年の有志30名。
皆、古文の授業で読んだ「平家物語」を思い浮かべながら、この特別講座に臨んでくれたようです。
今回、ご縁があってお招きした鈴木先生には、こちらの既習状況と要望も取り入れていただいて、かなりご配慮いただいた楽しい講座を作っていただきました。
まずは今年の大河ドラマにちなんで、「鱸」(←平忠盛・清盛が出世していく様子を語ります)。
次に、5年生で学習する「忠度都落」から、最後の和歌を含んだ一節。
そして中学の時に初めて触れた『平家物語』「那須与一」です。どれもパワポの資料を使い、分かりやすい解説とともに、語って聞かせてくださいました。
最後には「祝儀」を入れて、それを講座に参加した全員で読んでみよう(←皆で「平曲」として語るのです!)と、一緒に体験までさせていただきました。

すべての講座が終わった後、先生を取り囲むようにして、皆が集まり、「いつから始められたのですか?」「こころざしたきっかけは何ですか?」「琵琶を近くで見ても良いですか」と、続きの講座が始まっていたのは楽しい経験でした。

以下、参加した生徒のアンケートからの抜粋です。 

☆最初にちゃんと講義があり、平家物語について理解してから、小さなお話を少しずつ、というスタイルだったので、ただ物語を聞くよりも理解が深まりました。

☆最後にみんなで読んだ時、たった一行なのに音の上げ下げや伸ばす長さが様々で、本当に、難しかったです。
昔の物語を未来へ伝えていくことは難しく、でもとても重要なことだと感じました。着物を着て、琵琶を弾き語っている先生が、本当にキレイでかっこ良かったです!

☆楽器を使って語る、といった形式のものに触れたことがなかったので、とても新鮮な気持ちでした。
先生の楽器を愛する気持ちに心から感動いたしました。
また先生のきれいな声(特に物語中の「うた」をよむとき)が本当に感動して、鳥肌が立って涙がでそうでした。

☆場面によって様々な特定の歌い方があることを初めて知りましたし、高音の透き通るような声に感動していました。

☆那須与一の場面では、扇の近くに立っている女性になってみました。矢が当たりそうになりました。
周りの兵士達がどよめいているのを風で感じた時、平曲は素晴らしいと思うと同時に、昔の人もこのようにして、街角で、昔に思いを馳せていたんだなと思いました。 

 本当に、実りの多い、楽しい講座でした。どうも有り難うございました。

*茶道の授業でお世話になっている遠州流茶道宗家事務局様より、以下の展示会の招待券を頂きました。
図書室と事務所前に置いておきますので、ご自由にどうぞ。
黒井健 絵本原画の世界~物語との出会い~
期間 3月14日(水)~3月26日(月)
場所 松屋銀座8階イベントスクエア