2013/3/22 金曜日

18教科イチ押し見学会(早稲田大学理工学術院)

カテゴリー: 28プロジェクト:社会,行事 — 漆 @ 12:57:29

今日も穏やかな天気です。定期演奏会前で、職員室前の屋上から吹奏楽部の音が聞こえてきます。

*AERA with Kids(2013年春号)にインタビューが掲載されました。新刊『女の子の未来が輝く子育て』の内容も聞かれています。

さて、教科イチ押しの続きです。早稲田大学とは高大連携の提携をしておち、いろいろとお世話になっています。

今、大学は新しい学問分野が広がったり、従来の学科と学科の間の分野ができたりと、おやごさんの世代とは大きく変わっています。

理系で経営学を学ぶ大学院ができたり、世界3カ国の大学院が連携してどこでも学べるような仕組みをつくったりと、分野も世界もボーダレスになってきています。

スタンフォード大学が、授業をネット上で公開し、10万人を越える人々が世界から受講しているという話もあります。

生徒達にはこういう機会を通して、最先端の情報に触れ、将来どんな分野で社会に貢献していくのかから逆算し、進路を選び取っていってほしいと思っています。

引率の浜谷からの報告です。

高校1・2年生30名で、早稲田大学先進理工学部を訪問しました。

前半は、小グループに分かれてキャンパスツアーに参加しました。案内して下さった大学生達がフレンドリーで生徒達も質問しやすく、理工学部の学生を身近に感じたようです。海外からのお客様をガイドするときは、英語で行うことを聞き、生徒達は英語力の重要性を実感したようです。企業連携研究を行っている学科が多いのもこちらの特徴です。また、建築学科や土木工学科の実験棟では、見たことのないような大きい装置の説明を聞き、興味を持った様子でした。「物性計測センターラボ」では、1台3000万円もする機械を見学し、大学の実験のスケールの大きさに感心したようです。また、筑波万博で活躍した世界初の二足歩行ロボットを見たり、キャンパス内に駅の出口があることを知ったりと貴重な体験をしました。カフェテリアには、スピードシートをもうけて、学生の回転を速くする取り組みをされていて、生徒達は興味深そうでした。
さらに、大学生の1日の流れについて聞きました。理工学部の生徒は忙しく、勉強以外の時間があまりない印象がありますが、6割の方がサークルに入っているそうです。しかし、40~50枚の実験レポートの提出が頻繁に課され、締め切り時間を1秒でも過ぎると評価が下がることを知り、驚いていました。タイミングの良いことに、実験レポートの提出窓口を見学しているときに、締め切りのアラームが!受付扉が閉まる様子を間近に見て、その厳しさに身が引き締まったようです。

後半は、応用生物化学の研究室を見学しました。応用化学科では、小規模な実験室レベルで成功した内容を、大きな装置でできるのか発展させることも大きな学問内容です。生徒達は、大規模な実験プラントを見上げ、スケールの大きさを感じたようです。
しかし、装置として生徒達が最も興味を持ったのは、「パニックシャワー」でした。万が一実験中に失敗して薬品をかぶってしまったときに、すぐに頭からシャワーを浴びられるように、天井にシャワーが取り付けてあるのです。ただ、取り付けてから30年間一度も使用することはなかったそうです。
研究を行っている各部屋では、助手や大学院生を中心に、研究内容を説明していただきました。ノーベル賞を受賞した下村先生が見つけた光るタンパク質が実際に利用されていることを知ったり、微生物によって製造されている食品や薬が沢山あることを学び、大きな刺激になったようです。中でも、人工イクラを作る実験を体験し、緑色のイクラには驚いた様子でした。また、研究室で遺伝子組み換えをした微生物を確実に処分する機械など、珍しいものを目にすることもできました。
大学で活躍している学生に触れることができ、生徒達は将来の夢が広がった様子でした。