2018年9月22日

大学出張授業④【津田塾大学 学芸学部国際関係学科】・留学生受け入れ

Filed under: 未分類 — 漆 @ 9:15 AM

文化祭が終わりほっと一息です。カメラマンから写真をもらったらまとめてアップしますね。

出張授業の続き。担当の御法川より以下報告です。

講義テーマ:なぜ「豊かな」国に「貧困」が存在するのか? ― フランス革命から考える
津田塾大学学芸学部国際関係学科 北見秀司先生

国際関係学の出張授業は、津田塾大学の北見先生にお越しいただきました。北見先生は現代における富裕層と貧困層の間の経済格差について、フランス革命前後における思想の流れ、その変遷を中心に、本校の生徒に講義をしてくださいました。

なぜ現代において収入格差、経済格差というものが生じるのか、北見先生によりますと、近代における2つの対立した「自由」観があるからだそうです。

1つめは社会は市民の自由から成り立つべきだ、そのために市民は公共性や社会的責任を負うべきだ、とする政治的観念からみた自由。2つめは政治的要素をなくし、市場における経済の動きにすべてを任せようという経済的な自由。

この「自由」に対する思想がフランス革命の時に衝突し、現在の経済格差へとつながっていく、と説明をしてくださいました。

講義の中にはルソーやロベスピエールといった思想家の紹介や、戦争は社会にどういった影響をもたらすのか、といった内容についても述べられていました。

本校の生徒にとって今日の講義内容は未知の部分も多かったと思いますが、全員非常に熱心にワークシートに講義内容のメモをとっていました。また、講義の後には北見先生も思わず驚かれた、深い質問をする生徒もいました。(なぜ日本は社会主義にはならないのか、など)

難しい内容ではありましたが、大学で実際に行われている授業を体験できる、非常に貴重な時間だったと思います。今回の出張授業から、自分は大学でどういったことを学びたいのか、考えるきっかけになるといいですね。

 

*2003年に留学生受け入れプログラムが始まり、今までに22か国の留学生を受け入れました。
9月1日に3名の新しい留学生を迎え、この制度がはじまってから96人目の留学生となりました。はじめは,私自身が単独でニュージーランドに行って学校と交渉したり、英語科の遠山と二人でアメリカに行って交渉したりと、ゼロから生徒を募集して、仕組みを作りました。

私はそれほど英語も得意でなく、なんと言っても方向感覚がなく旅行が苦手。あるときは、何か放送があったな?と思ったら周りの人が小さくため息をつき、なんだか分からず、そのまま乗り継ぎ場所へ行ったら、飛行機が2時間遅れ・・・ということもありました。どうやって国内線の乗り継ぎをして、現地で動けたのか今振り返ると不思議です。高校募集を取りやめて完全一貫校にして、グローバルに視野を開こうと考えていたときだったので火事場のなんとやらが出ていたのかも知れません。

さて、来日した留学生には、始業式で生徒の前でスピーチをしてもらいました。

4月からいる4Bのヤネッテさんを含めると、9月1日時点では4名の留学生となります。

4A
名前 ラクシャーヌ
国籍 スリランカ
年齢 18歳

スリランカからは初めてなので23カ国目の受け入れになります。

4D
名前 ジョディー
国籍 スイス
年齢 16歳

4E
名前 アレックス
国籍 フランス
年齢 15歳