文化祭中等部クラス展示
文化祭も終わり、勉強に集中する時期がやってきました。スクールバイオリズムと呼び、こうしたメリハリを大事にしています。
さて、中等部展示の様子です。自分たちでアポをとったり、調査に出かけたりと、直に情報を集めるのが特徴です。中には茂木健一郎さんに学校まで来ていただいた班もありました。
賞です。
1年生
優秀賞 Bクラス「中山戦隊箸レンジャー」
優秀賞 Cクラス「行列のできるアレルギー相談所」
最優秀賞 Dクラス「地域のcircleを広げるために!!~ヒトリボッチ0~」
2年生
優秀賞 Bクラス「ステーショナリーステーション」
優秀賞 Eクラス「優先席 好きになっていいですか」
最優秀賞 Aクラス「捨てる側の知らない世界」
3年生
優秀賞 Aクラス「Morning routine」
優秀賞 Bクラス「水色デイズ」
最優秀賞 Eクラス「お金の世界へイッテQ」
以下、審査員の教員からの講評です。入選しなかったところもそれぞれすばらしく、うまくいったこともうまくいかなかったこともお互いに参考にし合って来年に活かしてほしいです。
各学年の最優秀賞を獲得したクラスには、それぞれに見事な点がありました。今後の参考のために、みなさんにお知らせします。
1Dは、孤立死という中学生では取り上げにくいテーマを設定し、地域交流の問題として調査・考察して、世代間交流といった継続的で自分達にもできる提案にまで上手にまとめていました。また、Smile白バラカフェを運営する等、実践を試みた点も高く評価できます。様々な角度から調べていて、ミニプレゼンや数多くの1次情報の展示等、どのコーナーも来場者に訴える力のある展示内容になっていたのは、問題意識をクラス全員できちんと共有した結果でしょう。私たちにまずできるのは異変に気づくことと訴えると共に、来場者にも何ができるかを考えていただくことで問題意識の共有を図っていた点も、たいへん優れていました。
2Aは、身近な問題から日本全体の問題として視野を広げ、多角的によく調べていました。清掃工場をはじめとして、楽しみながらゴミ拾いを競う方法や、工夫したゴミ箱でゴミを減らす方法など、様々な視点から研究されていました。カフェテリアでゴミの分別を手伝い、他の生徒への呼びかけを行ったり、掃除の仕方の冊子をつくって普段の掃除の方法を提案したりと、具体的な行動を起こした点も高く評価できます。また、ゴミ分別ゲームによって、来場者がこの問題に関わるきっかけを作る等、〝今まで知らなかったこと〟を学べるような工夫された展示になっていました。2020年に向けて自分達ができることをまとめていた点も素晴らしく、ぜひ実践していってほしいと思います。
3Eは、問題提起型の新しい展示の形を作り出していて、自分たちの調査と学びを通じて、社会的に注目される問題について来場者に考えてもらえる工夫を行ったところが非常に素晴らしかったと思います。テーマ決めから仮説、調査、考察と、それぞれの段階に時間をかけて取り組んだ様子が、展示内容からうかがえました。中等部の文化祭展示の一つのモデルといってよいと思います。また、ディベートを重ねて考えを深めるという方法は、クラスの一人一人がテーマを深く理解し、自分のこととして捉えていく上で、非常に有効な方法だったと思われます。なお、展示を見た結果、現金派の割合が変化するかどうか、入場時と退場時に意見を聞く調査を行っていた点も、来場者を展示に向き合わせるよい工夫だったと思います。
以上、いずれも立派な発表でしたが、今回は3年Eクラスを中等部最優秀賞ということにしたいと思います。中等部最上級生にふさわしい、よい展示でした。
例年のことですが、中等部の展示について、参考にしていただきたいポイントをお伝えしておきます。
*クラスのテーマと自分たち自身とのつながりを意識すること。
*自分たちだけでなく、社会の多くの人に関わることなのか、日本だけでなく、世界各国の人にも関わることなのか、というように、多角的にテーマを見つめてみること。
*現状分析から仮説をたて、調査に基づいて考察をして、自分たちなりの提案につなげる、こうした上級生の展示をぜひ参考にすること。
*インターネットや本だけではなく、インタビュー等の1次情報を集めて分析すること。
当然、取材に協力してくださった方々へのお礼は忘れないでください。