2019年4月11日

始業式表彰・生徒による内閣官房への提言・日本地理学会への生徒参加のご報告

Filed under: 世界,社会 — 漆 @ 5:37 PM

昨日は始業式でした。新しいクラスと担任が発表になって生徒は興奮気味。新任教員の着任式も行いました。

最近は、外部のコンテストなどに応募することが増えてきていて、以下の表彰がありました。

〈東京女子大学ビジネスプランニングコンテスト〉

奨励賞 関口さん

学長賞 香山さん

新しく仲間になった留学生が日本語と母国語で自己紹介をしました。

・アビゲールさん(アメリカ)

・チューターティップさん(タイ)

今朝は、主要路線の大幅な遅延で学校の時程が20分遅れになりました。1年生に昨日のオリエンテーションで「東京の電車は遅れるもの」と説明したそうですが、遅れるどころか止まってしまい、慣れない通学路で困った子が多かったのではないでしょうか。と、心配していましたが、始業時間に間に合わなかった子は一年生が他学年の6分の1くらいで最も少なかったそうです。早めに出てきているんですね。えらい!

通学路での防災は、自分で判断して行動しないといけないので日頃から意識しておくことが大切です。そんな課題に気付いた生徒達が、以下のような活動をしました。

担当の河合より報告です。

3月20日(水)・21日(木)に専修大学で開かれた日本地理学会にて,生徒が発表いたしました。
今回の発表は5年家庭科で取り組んできたCBLの活動に関わるものを,地理学会の趣旨に沿うよう枠組みを部分修正したものです。
1つ目の発表は,引率した河合と連名で一般の部での発表でした。特別講座で使い方を習得した「”RESAS(地域経済分析システム)”を,家庭科CBLで高校生自身が使いこなすことで,どんなことができるか。探求科目へのヒントを示す」といった内容です。河合からの特別講座・CBLに関する説明に続いて,高校生自身が考えた課題と解決策,その後のアクションといった一連の流れを発表しました。
品女と同じ,1925年に発足したこの学会が始まって以来,一般の部での高校生による初めての発表となりました。非常に緊張していましたが,地理学会を代表する先生方から寄せられた質疑にも,堂々と自分なりの答えを説明していた姿が非常に印象的でした。
口頭発表を行う生徒
この発表に向けて,生徒自身がRESASを使いこなせるように活動をしたことはもちろん評価されることですが,それ以上に,RESASを使ううちに不便だなと感じたことをまとめて,システム開発側の内閣官房に提言をしたり,考えたアイデアを実現させるために関係官庁に提案したという部分が,非常に大きく評価されました。
 内閣官房で提言を行う生徒
2つ目の発表は,CBLのチーム4名が全国から選抜された26チームの1つとして,高校生の部でのポスター発表を行いました。CBLを通して,自分たちが興味を持った「通学路での災害への意識」をどのようにしたら高めることができるかという一連の実践を発表しました。
ポスターの前で記念撮影
災害のことを知る機会といえば,基本は防災訓練。でも通学路は防災訓練は関係ない。そこで,まず災害について楽しく知ってもらうためのクイズを考え,在校生に向けてワークショップを実施。そこで得た反省を踏まえて,各自が知っている「通学路にある危険な場所」を,Google Earth上にインプットして共有する。その一連の作業をみんなでやれば,情報が蓄積していく。そうすれば,災害を少しでも「自分ごと」として考えられるようになるのでは?と考え,これから品女に入学する新入生とその を対象としたワークショップを開催。通学中の危険性を実感してもらい,家族で災害に対して話し合ってもらうきっかけを作りました。
新入生向けのワークショップ
これから彼女たちは受験生となりますが,1回目のワークショップに参加した後輩たちがサポート役として参加したので,興味を持った後輩たちが引き継いでいく仕組みもできています。アンケートを取り,取材に赴くのは当然のことですが,生徒だけで企画・運営・募集・司会進行・さらには引き継ぎまでできてしまうシステムを作ったという点が,非常に高く評価されました。学会では研究・学校・地図・メディア関連と様々な分野の方に関心を持っていただき,4人全員が3時間に渡って説明をし続けるという状態が続きました。何よりも発表するという情報を知った後輩たち数名が駆けつけたという点が,非常に印象に残りました。
ポスターの説明をする生徒たち
質問されると最初は固まってしまっていた生徒たちでしたが,終盤では自分たちから周りの見学者に声をかけ,怯むことなく説明と質疑応答をし続けていた姿が誇らしいと同時に,頼もしく感じました。この子たちなら,どのような道に進んでも怯むことなく突き進んでいけると実感させられた1日でした。