⑥教科イチ押し【早稲田大学文学部】
イチオシの続きです。本校と高大連携の提携をしている早稲田大学で、多くの卒業生も学んでいます。
著名な中島先生が教えてくださったとのこと。うらやましい。「言葉を大切にする」これは、すべてに通じることだなぁと自分も心がけたいです。
植草より以下報告です。
中等部1年生19名と訪問しました。
解説をして下さったのは、早稲田大学文学部名誉教授の中島国彦先生です。
夏目漱石を中心に、近代文学の研究をされている先生で、中等部で使用する副教材『現代文学名作選』の監修もされています。
まずは、戸山キャンパスで中島先生の講義を約1時間受けました。
漱石の小説を読む上で、 東京の地理感覚はとても重要になってくるそうで、 古地図を使って、 漱石にゆかりのある場所や小説の舞台となっている場所について、 歴史的背景などを交えながら説明していただきました。* また、2学期に学習した『坊ちゃん』の冒頭部分について、
なぜ句読点が打たれていないのか、 漱石のねらいなどについてもお話いただきました。 その後は、中島先生のご案内で、
新宿区立漱石山房記念館に行きました。
漱石の書斎の再現コーナーでは、 漱石が実際に使っていた文机のレプリカを見ることができます。 多くの生徒が、「 あんなに小さな机で多くの名作を生んでいたなんて…」 と漱石に思いを馳せていました。 2階の展示コーナーも学芸員さんに解説していただきました。
最後に、生徒たちが中島先生に質問する機会をいただきました。 印象的だったお話を紹介します。
ある生徒が「どうしたら国語の成績があがりますか?」と質問しました。 一言で言うと「言葉を大切にする」ことだそうです。
たとえば、友人関係や夫婦関係など、
たった一言ですべてが崩れてしまうことがあるように、 言葉が持っている力は、思っている以上に大きい。だから、 授業で扱う文章に限らず、 自分が日ごろ読んだり書いたり話したりする言葉に対する感覚を研 ぎ澄まし、言葉を信用することが重要なのだそうです。 「国語」や「文学」から広がり、
人生においてとても重要なことを教えていただき、 とても有意義な見学会となりました。