特別講座「目隠し歩行体験学習」
今年度も様々な特別講座が行われました。
目の不自由な方へのサポート啓蒙を目的に行った特別講座の様子を教頭の石井より報告します。
平成30年2月16日(金)16時から約1時間半、本校の演習室2で「目隠し歩行体験学習」の特別授業が行われました。
この特別講座は、simpleshowの手法で作成された点字ブロックの解説動画の視聴、点字ブロックの歩行体験を通じて、目の不自由な方へのサポート啓蒙を目的に実施されました。
講師は、株式会社simpleshow Japanの香西顕様と矢野由里絵様が務められ、講座内容については、公共社団法人東京都盲人福祉協会様の指導と協力をいただきました。
Simpleshowは、2008年ドイツで発明された解説動画の手法で、2014年に日本法人が設立され、現在では、50以上の言語で10000本以上の制作が行われています。
公募から、1年2名、2年2名、4年6名、5年2名、6年2名の合計14名が参加しました。
解説動画を通じて、点字ブロックは日本人が発明し、現在は全世界共通で使用されていることを学び、その後、二人一組になり、廊下に点字ブロックが並べられたところを、一人が目隠しをして白杖を持って、ペアの相手の補助の声を頼りに歩行をする体験を行いました。
「目隠しをすると、まっすぐに歩くことすら難しいのに驚いた」「ペアの友達の声があるとまっすぐ安心して歩けた」「点字ブロックの上は安心して歩けた」等、様々な感想が出され、白杖や点字ブロックがあっても、声をかけて補助してくれるとさらに安心して歩けるという結論が共有できました。
また、廊下で歩行体験が行われている時間、教室内では、simpleshowJapan様が過去作られた解説動画のリストが示され、生徒達のリクエストで鑑賞しました。鑑賞しながら、香西様や矢野様から、シナリオの作成、背景、音楽、登場キャラクターとその動作等が、脳科学や認知心理学に基づいて製作されている等、具体的な解説をいただき、生徒達は、学校では絶対触れることのできない知識を堪能していました。
ちなみに、筆者はその日の帰宅時に品川駅のホームで、目を閉じて点字ブロックの上を歩いてみました。確かに、点字ブロックの上を歩くときに、誰かが補助してくれると安心できると感じました。これからは、困っている方がいたら自信を持って声をかけていきたいと思いました。
廊下に点字ブロックを置いての歩行体験 講義風景です