登下校のマナー
今朝もいつものように玄関で生徒に挨拶をしつつ、スカート丈や靴下の下がっている(最近の奇妙な流行です)子に直すよう声をかけていましたが、このところ、注意される子の率が低くなっています。私の前に第一関門があるからでしょうか?
9月に入ってまた生徒の道の歩き方についてご注意を受けることがあり、学年の教員がt通学路で注意喚起をしているのです。
自ら律してくれるといいのですが・・・。
と、思っていたら、生徒たちも同じことを感じていたようで、今日は、生徒会が作成した登下校マナーについての動画を全校で見ました。毎日登校している生徒の目線からだからこそ分かることも盛り込まれていました。
特になるほどと思ったのは、1年生用の動画が別に作られていたことです。上級生の目から見ると1年生は「当たり前」の事ができていないとのこと。そこから?というような基本的なことから丁寧に解説してありました。毎年、新入生に見せたいような出来映えでした。
これは、今年、1年生の宿泊行事の後にもブログに書きましたが、宿泊最終日、生徒たちがみんなと過ごした生活を振り返り、次の学年に伝えることをまとめたマナー面で、当たり前のことが当たり前でなくなっていることに驚きました。そして、個人差が広がっていることにも。
受験勉強をし、同じテストで合格しても、生活力のレベルには驚くほどの偏差があります。12年間の積み重ねなのでしょう。
2013年から人工知能が飛躍的に性能を上げている中、今後、人間に求められるのは非認知能力(知能指数や偏差値のように数字にならない力)です。
以下の4つのしつけを家でうけた子供と受けていない子供では、大人になってからの年収に86万円の差が生じるという教育経済学の調査もあります。
1,うそをつかない
2,人に親切にする
3,ルールを守る
4,勉強をする
基本的な生活習慣やマナーが身についている人は社会で信頼されて仕事を任されるということでしょう。成長期の子供と関わる親や教員、大人の責任を感じます。
私たちの学校では「能動的に人生を創る」女性を育てることをミッションに掲げていますが、そこに至るまでには順番があります。
1、安全
2、マナー
3、自主性
これは、バランスではなく、優先順位です。安全が確保されてから、マナーへ。それができてから任せるという順番です。これはご家庭での子育ても同じだと思います。私たち子供の教育に関わる大人が一番やってはいけないことは、「自主性に任せています」と言って、マナー指導や安全管理を怠ることです。
と、ここまで書いたところで、隣の席の教頭が「申し訳ありません。ありがとうございます」と、電話を受けている声が。電車でお菓子を食べていた生徒に対するご注意のお電話です。
こうして近隣の方からお叱りのお電話をいただくこともしばしばあり、えらそうに言える立場ではないのですが、社会を担う一員になる生徒の未来を見つめ、大切なことは学校とご家庭とが歩調を合わせ、繰り返し繰り返し根気強く伝えていきたいです。
悪気なく迷惑をかけてしまうことはあります。しかし、今日の動画にも「謝りましょう」と、ありましたが、親や教員でないのに、わざわざ注意してくれた方に「ごめんなさい」「ありがとうございます」の言える生徒であってほしいです。