⑰教科イチ押し【くすりミュージアム】
春期講習が行われています。この時期、クラブの発表会も続くので、準備に賑やかな校内です。教科イチ押しの続きを担当の田中より以下報告です。
第一三共(株)の本社ビルに併設するかたちで2012年に設立された『くすり』の博物館である。ひとつの『くすり』が世の中に出ることのたいへんさを知ってもらうことや、知っているつもりになっていてその使用にあたってさほどの注意が払われず、本来の効き目をきちんと引き出していない現状を是正することが狙いとなっている。
博物館としてはそれほど広いスペースがあるわけではないが、展示は最先端技術を用いた中身の濃いものだった。展示物は画面の操作など手を動かしながら進めていくものが多く、途中で興味を失うことなく最後まで説明を聞く工夫がなされていた。また、スピーカーはそのディスプレーの前にいる人だけに聞こえる特殊なものが使われていて、ヘッドホンを使うことによる衛生面の問題や周りの音が聞こえなくなるなどの弊害を取り除いていた。さらに、病気や『くすり』についての知識を楽しく身につけるための対戦型のゲームのようなものまで用意されていて、年代を問わず楽しめるものとなっていた。
参加した生徒の感想を読んでいるとこのミュージアムが作られた目的が達成できていると感じる。『食間』等簡単な用語の誤解が解けたことをはじめ、飲み方にどうして細かい指示がされているか、くすりが体に入った後にどのように病気に効いていくか等、今まであまり深く考えたこともなかったことに対する新しい発見を実感している感想が多かった。なかには将来の職業として『くすり』の開発に興味をもったというものまであった。
今回は別の施設を訪れた人にも是非一度は足を運んでもらいたい博物館である。
(なお、館内は一切撮影不可だったため、写真は受付で撮った集合写真のみです。ご了承下さい。)