2012/1/28 土曜日

⑥教科イチ押し見学会(早稲田大学)

一昨日、合唱祭が終わってゆうぽうとから出てきたら、卒業生に声をかけられました。たまたま通りかかったとのこと。
「今日、合唱祭なのよ」と言ったら、懐かしそうでした。もうすぐ赤ちゃんが生まれるそうで、

「でも、男なんですよ~」とちょっと残念そう。(これは女子校卒特有のリアクションかも。男子部なくてごめんね。)

さて、教科イチ押し。数年前から正式に高大連携をしている早稲田大学です。

引率の浜谷からの報告です。

高校1・2年生24名で、早稲田大学先進理工学部を訪問しました。前半は、小グループに分かれてキャンパスツアーに参加しました。
案内して下さった大学生3人中、2人は女性で、生徒達も質問しやすく、理工学部の学生を身近に感じたようです。
海外からのお客様をガイドするときは、英語で行うことを聞き、生徒達は英語力の重要性を実感したようです。ちなみに、この大学での英語授業のクラス分けは、TOEICの点数で行います。
また学長は大隈重信。「不問の門」と言って、来るものを拒まないという意味で、校門がないのがこの大学の特徴です。最寄り駅は副都心線「西早稲田駅」。なんとキャンパス内に出口があります。このような大学は国内に3つのみだそうです。

この日「迷いまいた!」と遅刻した生徒がいましたが、これはおかしい・・・。企業連携研究を行っている学科が多いのもこちらの特徴です。就職の推薦も多いようです。教室の形はひし形で、2面に窓があることで黒板が反射しにくく、見やすいとのこと。また、建築学科や土木学科の実験棟では、見たことのないような大きい装置の説明を聞き、生徒達も興味を持った様子でした。「物性計測センターラボ」では、1台3000万円する機械を見学し、大学の実験のスケールの大きさに感心したようです。研究内容が認められ、国から補助金が出ているとのことです。
中でも、生徒達は建築学科の製図台に興味を持ち、自由自在に動くジョーギに感動していました。
さらに、大学生の1日の流れについて聞きました。
理工学部の生徒は忙しく、勉強以外の時間があまりない印象がありますが、6割の方がサークルに入っているそうです。女子学生が1割しかいないので、女子トイレの少なさに生徒達は驚いていました。また、筑波万博で活躍した世界初の二足歩行ロボットを見たり、キャンパス内にATMや証明写真機があることを知ったりと新しい発見をしました。
また、学生は本が1割引、文具は2割引だそうです。また、「タダコピ」(広告の裏紙に無料でコピーできる機械)の存在に興奮していました。
大学生に実際に提出した実験レポートを見せていただき、その厚さに驚いている様子でした。将来、大学の研究室で何百枚もの論文をまとめるときの練習だそうです。このレポートの提出もかなりの時間厳守で、提出期限が近づくとアラームが鳴り出し、時間と同時に扉が閉まるそうです。
生徒からは「心臓に悪い・・・。」との声が。実験室の各席にはイヤホンが着いており、教授の説明がダイレクトに聞こえます。充実した施設に生徒達の目は輝いていました。
後半は、応用生物化学の研究室を見学しました。この研究室では、微生物の遺伝子を組み換えて機能を高めたり、微生物を用いて新しい物質をつくる研究をしています。その物質の中には、血圧を下げる効果やダイエット効果のあるものもあります。ノーベル賞を受賞した下村先生が見つけた光るタンパク質が実際に利用されていることを知ったり、微生物によって製造されている食品や薬が沢山あることを学び、大きな刺激になったようです。中でも、ホタルが光る原理である「ルシフェリン-ルシフェラーゼ反応」を見て、そのあと遺伝子組み換えされた酵素で同じ実験を行うと黄色ではなく赤色に光ったのには、かなり驚いていました。また、研究室で遺伝子組み換えをした微生物を確実に処分する機械など、珍しいものを目にすることもできました。助手の方が、「もやしもん」のキャラクター(微生物)を使って説明を始めると、生徒から笑いが。ユニークさを取り入れることも大切ですね。
この日は、大学で活躍している学生に触れることができ、将来の夢が広がった様子でした。