石破大臣*特別講座
昨日まで、2年生の引率で新潟に行っていました。到着の日が梅雨明けという幸運で、目にしみる一面の緑の中、生徒たちはのびのびと過ごしてきました。
終業式の日の特別講座のご紹介です。また、終業式のゲストとして来てくださったミュージカル俳優の井上芳雄さんが7月31日夜11時よりTBSの「情熱大陸」に出演なさいます。本校での講演の様子も一部出るかもしれません。
では、石破大臣特別講座の様子を担当の河合から報告します。
優しい口調、わかりやすいご説明でとても気さくに接してくださるので、それでなくても遠慮を知らない品女生、はらはらするような質問も出て、私は寿命が縮まりました。どんな質問にも一つ一つ丁寧に誠実に答えてくださって本当にありがたかったです。
19日放課後、国務大臣(地方創生・国家戦略特別区域担当)
の石破茂様にご協力いただき、特別講座「今、 日本の抱える問題とは?私たちに何ができるのか。〜 石破大臣と日本の未来を考える〜」を開催しました。 130名を超える生徒から応募があり、大盛況となりました。
鳥取県のご出身で、国会議員として30年の間に、防衛大臣、
農林水産大臣、幹事長、 そして現職と多岐に渡って積んでこられたご経験を踏まえて、 ご講演いただきました。
具体的には、「国会」の役割、「国民主権」の意味、「自衛隊」の役割など、社会科の授業で学習する内容を深く掘り下げつつ、 中学1年生にでも分かりやすいようにと、 噛み砕いてお話しいただきました。
これまで何気なく、「そういうものなのだ」と思い込み、深く考えていなかったようなことも、「そういうことだったのか! 」と、改めて見つめることができた中学生は多かったようです。
それから、「ちがい」という言葉から、地域によって異なる出生率について話が進みました。 生徒の多くは、事前のアンケートによって、「 首都圏は待機児童の問題を抱えていて、 地方は少子高齢化という問題を抱えている」と認識していました。 これに対して大臣は、緻密なデータを示しつつ、「 出生率が高いのは、沖縄県や島根県などの地方である」ことと、 それに比例して1日あたりの労働時間が短いことと、 父親の帰宅時間が早いことを例に挙げ、生徒のイメージと、 実際の状況が真反対であるということを話されました。
この話を通して、
データの分析に基づいて物事を考えることの必要性を教えていただ きました。この話には、特に高校生が説得力を強く感じたようで、 RESAS(地域経済分析システム) に興味を持ったという生徒もいました。 事前のアンケートによって、ほとんどの生徒が「
首都圏も地方も同じように、女性の社会進出を進めるには?」 と質問しており、 参加した生徒の最大の関心事だったと分かっていたため、最後に、 消滅可能性都市についてお話しいただきました。その中で、 女性がもっと働きやすい社会をつくるために必要なことを、「 出生率」・「待機児童の解消」・「移住女子」 という切り口からお話しいただき、「『家事をやるのは女の人』 って誰が決めたの?」「『子育てをするのは女の人』 って誰が決めたの?」という、語りかけるようなお言葉に、 ハッとさせられた生徒が非常に多かったようです。 1時間半という講座の時間はあったいう間に過ぎてしまい、
まだまだ質問し足りない!という生徒が多かったようで、 感想を記すコメントペーパーには、 講座でお話しいただいたことを踏まえた質問が、 数多く見られました。 今回の講座を通して、石破大臣からは、
大きく分けて3つのことを教わりました。1つは、女性として、 女性の社会進出のために何を意識するべきか。2つ目は、 相手に納得してもらうために必要なことは、地道な調査、 声かけと、 データを適切に使って論理的に説明することが必要であるというこ と。3つ目が、普段何気なく当然のこと、 常識だと思っていること、感じていることの根拠を、 論理的に説明しようとする過程で感じる疑問を大切にして、 真実を見極めようとすることが必要だということ。この3つを、 石破大臣ご自身の経験談を通して、お話しいただきました 石破大臣、お忙しい中、ありがとうございました。