6:大学出張授業(明治大学情報コミュニケーション学部)
大学出張授業、「明治大学情報コミュニケーション学部」を担当の酒井からご報告します。
「情報社会入門」大黒先生
大黒先生は元NHKのディレクターで現在大学で教鞭をとっていらっしゃいます。
元マスメディアの現場の人として大変面白いお話を伺いました。まず、この情報コミュニケーション学部は理系だと思いますか?文系だと思いますか?と問いかけられました。答えは文系です。情報という言葉が入っていると理系だと思われる方がいますが、違います。
今日、話をしてそれがなぜだかがわかっていただけると思います。というところから授業が始まりました。今回はマスメディアが現在の社会で何が主流で、どう変わっているかというところを焦点に話が進められました。今、テレビはとても厳しい状況に置かれている。マスメディアの主役がテレビからインターネットに変わった瞬間があった。
それはいつか。
2011年。3.11。日本の放送局が流していた原発の情報はほぼデタラメ。
Ustreamで流れていた内容とテレビで流れていた内容はぜんぜん違った。なぜなら、テレビは厳しく報道管制を受けていた。
でもインターネットでは正しい情報もそうじゃない情報も色々流れていた。本当に情報を見る目のある人達はインターネットに真の情報があることを知っていた。あれははテレビにインターネットが勝った瞬間だった。
などという話を聞き、生徒はどんどん引き込まれていきました。ジャスミン革命においても、本来ならばテレビ局やラジオ局が乗っ取られるのに、その時は乗っ取られなかった。なぜならTwitterやYouTubeで配信ができるから。今やテレビはメディアの主役から完全に引き下ろされてしまった。でも新しい媒体が出てくるときはいつもこのような流れが起きるので、そんなに珍しいことでもないし、テレビの歴史を考えても同じようなことが昔も起こっている。ただ、テレビがなくなることはないと思うし、社会の流れと合わせると新しい時代が見えてくる。
というようなことを教えていただきました。更にはまた違った視点でメディアと社会の見方を教えていただきました。
電車の中で化粧をしている人が最近いるが、昔はそんな人はいなかった。
それは携帯電話が原因である。
行為にはプライベート行為と公共的行為がある。
食事はプライベート行為だから電車の中で食事をするのはおかしい。
電話というのは本来プライベート行為なのだが、電車の中でみんな使っている。
これは携帯のあるところがプライベート空間になっているので、電車でも化粧をする人が増えている。
こんな感じで、メディアと社会の流れを理解していくのが情報コミュニケーション学部。
だから文系なんです。
とお話されていました。現場でお仕事されていた先生だからこそ聞ける話はとても面白く、あっという間の1時間でありました。