7:大学出張授業(日本女子大学家政学部児童学科)
大学出張授業、「日本女子大学家政学部児童学科」を担当の中村からご報告します。
日本女子大学 家政学部 児童学科 吉澤先生
『心理学』ということで、中でも児童心理に特化して、とても興味深い授業をしていただきました。
テーマは『こころの風景を知る』。子供を如何に理解するか、が、幼稚園教諭や小学校教諭を目指す学生にとっては、大きな課題のひとつと言えます。
子どもをどうやって、何で判断するのか?
それは、表情であったり、行動であったり、言葉であったり、仕草、雰囲気、ちょっとした目線、そして絵。すべてがそれぞれ貴重なデータなのです。
今回は子どもの描く「絵」に着目して、その方法を教えていただきました。『風景構成法』。中でも枠付け法といわれるものです。
①白い四角い紙に、黒サインペンで枠を描く。
絵にはいろんなもの(感情や無意識など)が入ってしまうので、ある意味危険なのだそうです。
②10個のアイテムを書き込んでいく
1 .川、2.山、3.田畑 、4.道、5.家、6.木、7.人、8.花、9.動物、10.石(石でできたもの)
最後に、この絵を完成させるために、自由に付け足す
③クレヨンで彩色
④裏に 1.季節、2.時刻、3.天候、4.人の年齢性別、何をしているか、を説明生徒たちは、先生の指示に従って、楽しそうに絵を描いていきました。
その絵を、先生が解説してくださる段になると、生徒たちは皆、ちょっと怖いながらも興味津々。
「あなたの絵は、山がとても高いね。理想、目標がとても高いところにある、ってことだ」
「川の流れはその人の勢いや、意志の強さを表すんです。・・・その真ん中に大きな石がある、ってことは、・・・何か障害がある?」
などなど。
生徒からは、「あたってる!」「そうそう!」と、興奮を含んだ声が返ってきました。人の心を探る心理学。それが「絵」という形で読み解けるという、とても実践的で楽しい、興味をひきたてられる授業でした。
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