2019年12月24日

特別講座:ダイバーシティワークショップ

Filed under: クラブ,社会 — 漆 @ 11:45 AM

 

今年も北品川の孝庵さんが、クッキング部の考えたクリスマスケーキを作ってくださいました。

 

特別講座のご紹介です。担当の竹内より以下報告です。

9⽉28⽇、特別講座「ダイバーシティワークショップ〜光のない世界、⾳のない世界を体験しよう〜」を開催しました。

今回の講座は障害者と周囲の⼿助けしたい⽅をLINE でマッチングするサービス「&HAND」や、発信機内蔵の点字ブロックで視覚障害者の移動を⽀援する「VIBLO」などを⼿掛ける⼀般社団法⼈PLAYERS(https://www.players.or.jp/)のタキザワケイタさまを講師にお迎えし、視覚障害者の⽅、聴覚障害者の⽅もゲストにお越しいただきワークショップを実施しました。

⼟曜⽇午後の4時間の講座にもかかわらず、応募者多数となり、当⽇は抽選で当選した1〜5年⽣30名が参加しました。

「⾳のない世界」の体験では、⽣徒は⽿栓をして発話を禁⽌した状態でグループ内でコミュニケーションを取りお題となるワードを当てるゲームや、同じく発話をせずに参加者全員で⾎液型や誕⽣⽇順に並ぶワークを⾏いました。
 全く⾳のない空間の中で、⽣徒たちが必死にコミュニケーションを取ろうと試⾏錯誤する姿が⾯⽩く感じました。
感想の共有で、「コミュニケーションが取れた事が嬉しかった」という⽣徒の意⾒が⾮常に印象的でした。

また、⾳のない世界を体験した後に聴覚障害者の⽅に対して、⾃分たちが体験したからこそ気づけた視点で質問が出ている様⼦が感じ取れました。

「光のない世界」の体験では、全員アイマスクをしてレゴの積み上げゲームを実施(聴覚障害者の⽅、視覚障害者の⽅も⼀緒に)し競い合いました。
目が見えない分、各グループとも⼝頭で⼀⽣懸命コミュニケーションを取っていました。
また、⽩杖の使い⽅、誘導の仕⽅などもレクチャーしていただき校内の⼀部で⽩杖体験を実施しました。⽩杖を使⽤されている⽅がどんな思いをしているのか実感している様⼦でした。体験後の感想や質問は具体的で、こちらも体験したからこそ⽣まれた視点が多くありました。

講座後の⽣徒たちは、
「健常者には体験できないことが体験でき、障害者がどのような世界を⾒ているか、どんなに⼤変な⽇常を送っているのかがよくわかった」
「これから街で困っている⽅がいたら⾃分から積極的に助けたい」
「誰にでもある個性に対応できる⼒が⼤切だということに気づかされ「優しくすること」の意味を考えさせられた」
「今⽇学んだことを家族にも伝えたい」
といった素敵な感想を持ってくれていました。

また、今回の講座では「グラフィックレコーダー(グラレコ)」⼭⼝さまが講座の様⼦を記録いただき、写真のようなグラレコを残していただきました。
(こちらしばらく校内に掲⽰いたします)

今回の講座では、参加した⽣徒たちが後半になるほど前のめりに参加している様⼦が⾮常に印象的でした。
「⾳のない世界」や「光のない世界」を⾃分が体験することで、当事者意識が⽣まれていったのだと感じます。

来年開催のオリンピック・パラリンピックに向けて、国籍や年代問わず多様な⼈とコミュニケーションを取る機会を積極的に作り、多様な⼈が共⽣できる社会づくりに意識を向けてくれたらと思います。