大学出張授業 東邦大学 看護学部国際保健看護学
今日は、中等部は総合学習の日です。各学年から報告がきたらご紹介しますね。
出張授業のラスト。品女性はホスピタリティーが高い子も多く、看護学科を目指す卒業生も少なくありません。家族の病気と向き合って一生の仕事にしたいという生徒が、お父さんが入院していた付属病院のある大学へと進学したこともありました。数学が苦手だけれど、どうしても看護師になりたいからと、理系クラスに入り、合格。卒業後も元担任に数学を教わりに来ていた子もいました。そんな生徒たちにとって、未来から逆算した進学先を考える上で大きなヒントをいただいたと思います。担当の田中から報告です。
看護をテーマとする本講義は東邦大学看護学部国際保健看護学教室の夏原和美先生にお越しいただき,健康であることの意味や世界で活躍する看護師の実態について学ばせていただいた。
“健康です。ごはんをちゃんと食べているし、体調も悪くないから”質問その1“あなたは健康ですか?なぜそう思いますか?”
“睡眠時間が短いから不健康です。”
改めて問われると、健康の定義そのものがよくわかっていないことに思い至ってしまう。
世界保健機関(WHO)が規定しているように,健康とはただ病気がない状態のみを指すのではない。もっと認識されていないのはそもそも『健康は基本的人権である』ということだ。健康であるかないかはその人自身の責任の問題のようにとらえている人も少なくないに違いない。しかし,地球上にはそこに住む人の責任ではなく,その場所の環境によって健康を維持できない人が大勢いる。アルマ=アタ宣言によって健康が基本的人権であることが明確に規定され,健康に対する意識の変革を目指してきた。
質問その2“健康を守るために絶対に必要なこと・条件は何ですか?”
“住む家,水”
“食事”
“健康を守るために何が必要?”・・・そういえば考えたこともないかもしれない。
現在地球上にはこの問題を真剣に考えていかなければならない地域が多く存在する。この健康格差を地球上からなくすために看護師の果たす役割は大きい。地域によっては看護師はただ看護をすればよいのではなく,健康を守ることができなくなっているもっと深い原因の解決にもあたらなければならない。その意味で“看護”とは何かを考えさせられる興味深い授業だったように感じられた。
受講した生徒の中には看護師を志している者が少なくないが,改めて看護師という仕事に対しての見方を変えさせられた1時間になったに違いない。
以下,生徒の感想から
“看護師はただ病気を治すお手伝いをするのではなく,患者さんの生活環境を知らなければならないということに驚いた。”
“患者さんとその周りの人との関係まで気を配って,治療に専念できるようにサポートできるような看護師になりたい。”
“小さい頃から看護師になりたいと思っていたため理想像が自分の中にありましたが,大学ではそれに縛られず,広い視野を持って学びたいと思います。”
“たったひとつの病気の原因を辿っていくとその人の環境が大きく影響しているということに驚いてしまった。改めて健康と環境の密接な関係を痛感させられた。”
*1月から姉妹校のIGGS(イプスウィッチ・ガールズ・グラマー・スクール)から1名、4年生に留学生を受け入れることになりました。みなさん、よろしく。
名 前:シャーロットリリーさん
国 籍:オーストラリア
日本語:6年間勉強しており、来日経験も何度かあります。