東京都主催起業アイディアコンテスト・大学出張授業⑦昭和大学 薬学部
先日、東京都主催の起業アイディアコンテストの審査員をしました。印象的だったのは、医療系ソーシャルビジネスのアイディアが多かったこと。高齢化社会に向かう日本では、今後クオリティ・オブ・ライフへの意識が益々高まっていくことを感じました。
1800件を越える応募から選ばれた受賞者の中には高校生も!
海外での体験を元に高校生のボランティア意識の向上を目指したいというものでした。入試改革で今後、テストの点だけでなく、Eポートフォリオに記録した高校での体験が合否判定に活用されることになります。それをチャンスととらえ、ボランティアをしたい人と、してもらいたい人をマッチングする仕組みを作るというアイディアでした。
私からは、「受験に活用するためにボランティアをする」という発想にたいしてはどう考えるか?と質問しましたが、「きっかけはそれでもいいと考える。ボランティア体験によって気付くこと、変化があるはず」と堂々とした答えが返ってきました。
品女では、15年近く起業体験プログラムを実施しています。近年はその内容もソーシャルビジネスの方向へとシフトしてきており、若い世代の社会課題意識の高まりを感じています。
彼女のプレゼンはすばらしいもので、応援したい気持ちにもなり、また、本校を含め他校の生徒さんにとっても刺激になるかと、2月15日に本校で行われるソーシャルビジネスプラットフォームのアイディアプレゼンテーションにゲストとしてお声がけしています。
さて、出張授業の続きです。こちらも医療系の大学です。以前、ある数学の苦手な生徒が、患者さんに寄り添う薬剤士になりたいと理系を選んで進学していきました。受験の時はかなり苦労をしていましたが、入試のその先を見据えた進路選択と感心しました。現在、薬剤士はAIが代行出来る仕事の例としてあげられることがありますが、テクノロジーが進化する時代だからこそ、病気の患者さんによりそう気持ち、カウンセリング能力といった人間でなければ出来ない部分に光があたる時代になっていくと予想しています。
担当の野口から報告です。
薬剤師のイメージは?薬剤師は何をする人?と聞かれたら・・・
病院の調剤(薬の調製)や、ドラッグストアーで働く(情報提供や管理 )、 と答える人がほとんどだと思います。
数年前からその業務に対する考え方が、 対物業務から 患者中心の 対人業務へ と 大学側の概念が大きく変化 しているそうです 。
さらに薬学部は、 70 %がコアカリキュラム、 30 %は大学独自の特徴を出せる そうで、総合病院のチーム医療強化、 新薬研究、地域の薬局 ・ 相談 窓口 ・・・ など に特化するカリキュラムを立てることができるそうです 。そう考えると、薬学部に行く!だけではなく、具体的に何を学びたい かを 考えて大学を選ぶことが大切になってきます。
そのためにもオープンキャンパスに足を運び、自分の考えに合った大学を選ぶことが、学習意欲や目標に繋がる
第一歩になると 思います。