ダイソンワークショップ
今日はクリスマスイブですが、生徒は部活に冬期講習に忙しい一日でした。
今日は、学校見学会がありました。(見学会は、説明会とは別に、なるべく少人数で行うようにしているのですが、この時期は満席になりがちなので、1月7日にも新規で設定いたしました。)昨日は、本校が小学生の模試会場になっており、その中で本校の説明もさせていただきました。入試前のヒントになるようなお話もさせていただきました。小学生の国語の指導をしていたときの経験をまとめたブログについてちらっと触れましたが、こちらです。→「国語であと5点」シリーズ
さて、今学期に行った取り組みをご紹介していきます。2年生から。主任の小野瀬より報告です。デザイン思考に通じる取り組みでした。
中等部2年生では、ジェームスダイソン財団様にご協力いただき、問題発見・解決型の学習を体験しました。
事前授業1回目・2回目は家庭科の授業で行いました。1回目:サイクロン掃除機の分解組立
目的:身近な電化製品である掃除機の内部の仕組みを観察し、空気の流れや空気とゴミがどのように分離されているかの理解、そして掃除機のデザインに込められたエンジニアの意図について考える。
活動の様子:説明を聞いてから、班で協力しながら分解し始めました。夢中で分解している様子から元に戻せるだろうかと心配になるほどでした。
2回目:「学校生活」での問題発見・解決
目的:自ら問題を見つけ、解決策を考え出す力を育てると同時に、考えた解決策を実際に形作るための準備を行う。
活動の様子:個々にテーマ別に問題点を出し合い、共有し、その中から1つに絞りその問題解決方法を考え、実際に形にして表現するためのスケッチをしました。3回目:エンジニアの行う仕事の面白さと重要性/試作品製作 (11月2日)
目的:エンジニアが実際に行う問題解決を、サイクロン掃除機を発明したジェームズ ダイソンやエジソンなどの有名エンジニアの例をもとに理解する。自分自身で問題解決、解決策の試作品づくりを通して実際のエンジニアの仕事を体験し楽しさを知る。
活動の様子:最初のレクチャーでは、「エンジニアって何?」「問題を解決する人」「技術者」➠つまり生活の中から不満を見つけ、解決案という明確なビジョンを持ち、新しい技術を用いて製品を開発、提案する人。ジェームズダイソンは、製作していく中でその失敗作と試行錯誤を5年も続けた人であったことなどを学びました。そこで得た結論は、3つの重要ポイントがあるということでした。それは、「あきらめない気持ち」「常識にとらわれないアイデア」「ふまんを感じる」ということです。生徒たちは自分たちがエンジニアになった気持ちで、第2体育館が狭く感じるほどに資材をひろげ、試作製作に取り組んでいました。
4回目:クラス内プレゼン (11月16日)
試作品を使ってのプレゼンを行い、クラスの代表班を決めます。
活動の様子:各クラスで試作品を使って3分のプレゼンを行いました。評価シートにて「見出した問題➠他者も共感できるか」「解決案と試作品➠解決案が活かされた試作品か、また機能するか」「プレゼンテーション➠問題、解決策、機能が明確に説明でき工夫もしたか」を評価ポイントとして自分の班以外を評価しました。
5回目:自分たちの考えたアイデアを明確に人に伝える (11月30日)
クラス代表班の発表
活動の様子:クラス代表になったグループのプレゼンを行いました。どのグループも試作品に改良を重ね、コメント内容も充実したものとなり、練習の成果がうかがえました。どのグループも緊張していましたが堂々と発表し、質問にも答えていました。このような経験の積み重ねが成長につながるので、今後が楽しみになりました。
また、実際に様々な資材を用い、グループで相談しながら試作を重ね、形にした物を明確に人へ伝えるプレゼンの手法は、生徒たちの考える力、伝える力の幅を広げてくれたように感じました。
最後にダイソンの方より1位~3位までの発表がありました。以下は代表班の作品名です。どれも素晴らしい作品でした。
「ころがるんデスク。」
「イスロッカー」
「授業態度矯正chair」
「サーモンも腐らないサーモBOX」
「ミニエアコン」
「perfect desk & chair」