5学年 校外授業
今日は、私学協会の支部の学校と警察との連絡会がありました。今年から本校が二年間、支部長校なので、こうした行事も担当しています。今は、サイバー犯罪など、昔はなかったような犯罪が生じ、小中高生でも被害者だけでなく、簡単に加害者になってしまうことがあります。様々な事例の紹介があり、最新の情報を得て子供たちを社会の危険から守っていく必要性を改めて感じました。女子校、男子校、共学校の各学校が参加していましたが、小中高生のおこす犯罪の男女比率は、男子が84.5%、女子が15,5%(前年の16,2%よりさらに減少)という違いもあり、それぞれ抱える問題が違うことも認識しました。困ったときの相談先として、少年センターのご紹介もありました。
さて、校外授業紹介の続きです。主任の権藤より報告します。校外授業は中等部はテーマをもっての学習要素が強く、高等部はリフレッシュを目的に計画されることが多いです。
5年生は最後の校外授業ということもあって、思い切り楽しんでもらえるような行程にしました。
今回の目的地は房総半島なのですが、まずバスが走り始めたのは三浦半島。保護者の方はご存じだと思いますが、アクアラインができるまで東京湾を横断する手段は今回乗ったフェリーだけでした。三浦半島のほぼ南端に位置する久里浜港から約40分で内房の金谷港に到着します。私たちにとって身近な東京湾ですが、この狭い水域を大型タンカーが頻繁に往来し、時には海上自衛隊やアメリカ海軍の船もやってきます。今回はぜひその辺も見てもらいたいと思っていました。
このフェリーはバスが20台近く乗船できる本格的なもので、船室にはゆったりとした座席が多数あります。しかし、バスごと乗船して自由行動となった後は、ほぼ船員が甲板に出て、写真をとったり映画タイタニックの名場面(ちょっと彼女たちには古いと思いますが)を再現してみたりと、座席に座っているグループはほとんどありませんでした。先ほどの船の往来や三浦半島と房総半島の近さなどを実感してもらいたかったのですが…。船外の景色に注目している生徒は多くはありませんでした。まあ、そんなものだとは思っていたのですが。
金谷港から次の目的地マザー牧場までは、わずか30分強で到着、すぐにバーベキューの昼食となりました。バーベキューといっても火をおこしたり材料を準備したりというのではないので、基本的には肉や野菜を焼けばいいのですが、それでもいろいろなことが起こります。最初に焼いた野菜を完全に焦がしてしまって鍋をきれいにするのに手間取った班、早々に食べ終えてなぜかマシュマロを炙り始める班、見学可能時間になっても優雅に食事を楽しみテーブルを離れない班など。もともとマザー牧場は食事のためだけに立ち寄る予定だったのですが、時間を調整して1時間弱の見学時間ができ、動物と触れ合ったり乗り物に乗ったりさまざまに過ごしていましたが、一番多かったのは、食事直後にもかかわらずアイスクリームをおいしそうに食べている生徒で、動物や花はそっちのけのようでした。まあ、そんなものだとは思っていたのですが。
そして次は外房の鴨川シーワールドへ向かいました。50分間のバスの中は完全な無音、ほぼ全員が寝ているようでした。これは帰りのバスの中でよく見られる光景ですが、食事後のバスで気持ち良かったのだと思います。それまでも天気は良かったのですが鴨川に着く頃には快晴になり、太平洋の青い海と真っ青な空のなか自由行動になりました。わずか1時間半の間に、ベルーガのショー、イルカのショー、シャチのショーが用意されており、もし生徒全員が押し寄せたら他のお客さんの迷惑にならないかと心配していたのですが…。またもや多くの生徒が何か食べていて、その心配は杞憂に終わりました。しかし、さすがに他でなかなか(その規模で)見られないイルカのショーやシャチのショーの時間になると、多くの生徒が集まってきました。最後のシャチのショーでは、最前列から数列は水がかかりますと警告されており、普通のお客さんは避けていたのですが…。彼女たちの一部は敢えて前の席に座って、盛大に水を浴びていました。一応カッパを購入して防備している生徒もいましたが、普通の服のまま最前列に近いところに座り全身ずぶ濡れの者もいました。帰りはどうするのだろうと私も思っていましたし、一般のお客様からも心配されていました。ただ、下見に行ったときに、まあ、そんなものだろうとは思っていたのですが。
以上のようなハードなスケジュールだったのですが、さすがに5年生、時間はきちんと守られていましたし、羽目を外すところとマナーの境界線もしっかりわかっていて、さすがだなあと思いました。そして何より、多くの生徒の楽しそうな表情が印象的な校外授業でした。
*先日、慶応大学で講演をし、そのときお世話になった田村教授からご案内いただいた講座の案内です。先生の著書をいただいたので、図書室においておきますね。
国家間から企業間、家庭内まで、あらゆる交渉・コミュニケーションには必ず“感情”が絡んでいます。
利害が複雑に絡み合う交渉場面や、感情のもつれから対立した困難な局面を打破するにはどうしたら良いか。
交渉の成功のカギを握る、理屈・理論を超えた“感情”の戦略 について学ぶ講演のお知らせです。
■【講演】「感情を味方につける交渉戦略」
日時 7月12日(火)19:00-21:00(講演90分、質疑応答30分)
会場 慶應義塾大学 三田キャンパス南館ホール
(港区三田2-15-45 JR田町・都営地下鉄三田駅徒歩8分)
http://r34.smp.ne.jp/u/No/3283842/AJxzFbH7ci0D_869861/283842_160617004.html
参加費 5,400円(税・教材費込)
■講師(ワークショップ&講演会共通、敬称略)
◇Dr. Daniel L. Shapiro(ダニエル・L・シャピロ)
ハーバード大学准教授、ハーバード国際交渉プログラムディレクター、心理学博士
◇田村次朗(たむら・じろう)
慶應義塾大学法学部教授、ハーバード大学国際交渉プログラムインターナショナル・アカデミック・アドバイザー
*講演会は英語で行われます(逐次通訳あり)。テキストは英日対訳。
*問い合わせ先
慶應MCC(慶應丸の内シティキャンパス)
担当:田口・湯川
harvard-nego@prg.keiomcc.com
Tel: 03-5220-3111(平日10:00-18:30)