私ばっかり叱られる!?
中等部は試験最終日、廊下で歓声が上がっています。
高等部は「ふぃ~あと一日」とため息。
「物理と古文なんておかしいですよね?」 ですって。
得意科目によると思うけど・・・私は古文はばっちりだったけど(それで国語の教員になったくらいだから)物理はつらかったなぁ。気持ち、分かります。
勉強は学生の修行です。
さて、ある日の職員室前。質問コーナーで座禅をしている修行僧が2人。
(椅子の上にあぐらをかき、壁に向かって勉強しています)
後ろから「あら、あぐらで勉強?」と声をかけると、
「わ~、すみません」と慌てて座り直し、
「校長先生に直々叱られちゃった」
「ジキジキ~」
と、予想以上の反応。珍しいことでもないのに、なぜだろう?
そうか、この二人、ふだんあまり叱られるようなことしないから新鮮だったのね。
毎朝のように注意している子もいるんですが・・・。
そうしてみると、「よく叱られる子」は、「より多くの教育機会を得ている」と言えるのかも。
卒業後、10年経って道でばったりあってもこういう子はすぐ分かり、
「先生、私のことどうしてそんなに詳しく覚えてるんですか?カンゲキ~」
などと言われ、答えに窮しますが、たいていは立派な社会人になっているので感慨深いです。
その子が子連れで、子どもを叱っているのを見たりすると、
「それは、私があなたに百万回言ったこと」と、笑いをこらえます。
「あのころは、『みんなやっているのに、私ばっかり!』なんてよく言ったけれど、あれだけやってたら当たり前ですねぇ。親になって叱ってくれる人のありがたさが分かりました」
などと言うのを聞くとまたジーンとしてしまいます。
小さなことが大切なこと。
軸をぶらさず言い続けていればいつか伝わるときがくるのでしょう。
と、同時に、「心配しすぎなくても大丈夫」ということもこの子たちが教えてくれました。