笑顔と挨拶
土曜に生徒の登校時間が終わったあと、職員室に戻ろうとふと玄関のドアをみたら中等部のリボンタイが落ちています。ちょっと使ってあるので2年か3年だろうと職員室に持って行こうとしたら、ちょうど階段のところに生徒が何人かいます。
「学年に○○さんっている?(名前が書いてありました)」と、聞くと、「はい。います。リボンタイ落としたって探していました。すぐに渡します」
そして、そこにいた数人が一斉に「拾ってくださってありがとうございます」とお礼を言ってペコリ。友達のことなのにえらいなぁと思っていたら、そのあとすぐに、本人が職員室に来て、しっかりお礼を言ってもどっていきました。
担任に渡したのなら、「お礼にいきなさいよ」と一言添えるでしょうが、自分で考えて挨拶ができるというのは、当たり前のことのようで、できない大人もいます。そういう私も未だに、うっかりすることも多くて指摘してくれる人がいることに感謝しています。
今朝は、玄関にいる理事長のところにインターアクト部と吹奏楽部の子が次々とやってきて、「昨日は応援ありがとうございました」と挨拶をしていきました。
こうした心遣いができる子は、社会に出てからもまわりを明るくしてくれるのでしょうね。そういえば、土曜、同窓会の打ち合わせに来ていた卒業生が職員室まで挨拶にきました。日赤病院で看護師をやっているのですが、
「あなたのような人に看護してもらったら患者さんもうれしいんじゃない?」と言ったら、
「そういえば、笑顔がいいねってよく褒めてもらいます」と言っていました。
1300年で二人しか達成していない、千日回峰行を行った塩沼亮潤大阿闍梨という方が仙台にいらっしゃいます。ご縁があって、先月お寺をお訪ねしたのですが、
「山の苦行だけが修行でない。毎日、笑顔でいることもりっぱな修行」
「大切な三つのことばがある、それは『はい』『すみません』『ありがとうございます』です」
とおっしゃっていました。
子供のうちに身につけた習慣が自分を幸せに、そして周りも幸せにするような、そんな未来につながると感じています。