東京大学生産技術研究所見学
毎年希望者が参加している東京大学生産技術研究所の見学が行われました。担当の前田からご報告します。
5月30日(金)試験最終日の午後、3~6年生の希望者を連れて、東京大学生産技術研究所・生研公開中に行われた「未来の科学者のための駒場リサーチキャンパス」に参加をしてきました。これは、東大生研がその最先端の研究内容を中高生にわかりやすく説明してくれる、というもの。理系を目指す生徒には、大学での研究生活を知ることの出来る、年に1度の機会です。
中間試験最終日にも関わらず、合計35名の生徒が参加を希望しましたので、3コースに分かれて、それぞれ2研究室を訪れました。
私が同行した、化学系(光機能性色素)と情報系(暗号セキュリティー)の研究室について報告します。
最初に訪れた錯体化学の研究室では、ヘモグロビンなどの構造をわかりやすく説明していただいた後、色の見え方を実演していただきました。青、緑、黄色、ピンクなど、光のスペクトルが見えている状態で赤いセロファンでその通り道をふさぐと・・・他の色はすべて消え、赤に近いピンクだけが残る、つまり、他の色が吸収されて残った色だけが見える、という色が見える原理をわかりやすい実験で見せていただきました。
光機能性色素は、現在、がん細胞を破壊する技術に使われているそうです。
2番目に、訪れたのは情報セキュリティーの研究室。PCを使って実際に情報が盗まれるしくみを学び、また、その被害を出来るだけ小さくするための研究の一部を紹介していただきました。私たちがいつも何気なくお世話になっているPCや携帯電話が使えるのも、日々、多くの研究者が研究している成果なのだなあ、と痛感いたしました。それぞれ、2つずつの研究室を回った後、他の研究室を自由見学しました。電気自動車に試乗した人、強風体験(建築系の研究室です)をした人、様々に楽しんでいたようです。
この中から、たくさんの「未来の科学者」が生まれることを期待しています。