食育のお話
中3は総合学習のテーマ「世界」を「食育」を通じて学ぶことにしました。この日はそのスタートとして薬膳アドバイザー・食文化研究家の青柳敬子さんから『食べるということから、自分の未来を考えてみませんか?』というお話を伺いました。
まずは中国茶を正式な作法でいれていただき、「はい!」と手を上げた子が試飲しました。お茶を通して食文化の違いを学ぶためです。
例えば、日本茶は急須から茶碗に回しつぎしますが、中国茶は急須からいったん別の器にいれてから茶碗に注ぎます。なぜでしょう?一番おいしいと言われる最後の一滴を平等に分けるためだそうです。
食育という言葉は、新しいものではなく、明治時代の文献にも「体育・知育・才育はすなわち食育なり」とあるそうです。生徒が特に反応していたのはこんなお話です。
・腐った味も覚えた方がいい。いざというとき、身を守る感覚を磨くため。
・美しさは一人ひとりオーダーメイド、その土台は健康。
・ダイエットするなら、春から(すごい勢いでメモメモ)
ダイエットに関しては後で、こんな質問も。
「ダイエットにいい食べ物はなんですか?」
「摂取カロリーを押さえる前に、消費カロリーは?運動はしていますか?」
「はい。クラブでもよく動いているんですが、それに勝つくらい食べてしまうんです」
「そう、どうしても食べたいときはカロリーの低い食品を取るといいわね」
「それはどういう食品ですか?」・・・と真剣そのもの。
薬膳の視点から日本の季節の行事についてのお話、例えば、菖蒲湯、ゆず湯に入るのはなぜ?などのクイズもありました。生徒、けっこう正解してました。
そして、ケーススタディ「6月21日(夏至)の日の献立を考える」では、
梅雨は湿気で不調になりやすい季節。香味野菜、ピリ辛食材、酸味果実がおすすめだそうです。
「台所から世界が見える」というお話もあり、食材産地の環境問題から、牛乳やティッシュが値上がりしたのは何の影響?と経済の話まで発展しました。
今、口にするものが若い生徒達の未来の健康の土台となり、そして彼女たちの健康と食の知恵が次世代の子供達へに繋がっていきます。
まさに「身近な食を通して広い世界に目を向ける」いい機会になりました。
司会、頑張りました。