2015/1/31 土曜日

明日からの入試に備えて・白ばら就職相談会

カテゴリー: 卒業生,受験生 — 漆 @ 16:51:47

明日からいよいよ入学試験です。

今日は在校生が受験生の皆さんがリラックスして実力を発揮できるよう、心をこめて準備しました。今年は、お掃除のポイントを共有するため演劇部が映像を作ってくれました。『掃除の国のシンデレラ』という寸劇で楽しくてお掃除のモチベーションが上がるような内容でした。それを各クラス、テレビ放送で見てから、いざ、お掃除です。

著書『伸びる子の育て方』の巻末に、合格した保護者からのメッセージを載せてあるのですが、その中にこんなアドバイスがあります。

「受験当日、緊張からか『お腹が痛い、気持ち悪い』と言い、なかなか起きられなくなりました。でも前日、『体調もいいし、やることはやった。がんばろう!』と家族みんなで話していたため、精神的なことだと思い、焦らず、励まし、送り出すことができました」

そして、合格し、このアンケートに答えてくれました。

今日はもう一度、万が一のときどうするか、おやごさんは「最悪の場合のシミュレーション」をして、そのときの解決方法を頭の中で一つ一つイメージしておくことをおすすめします。そして、それでも予想しないことがおきたら、この、合格した子のおやごさんからのメッセージを思い出してください。「想定外のことは起きるもの」それは誰もが同じ条件です。

受験期間中、お父さん、お母さんの一番の仕事は、「笑顔でいること」と「余計なことを言わないこと」

まず、自分自身が明日から余裕を持てるような「あと一工夫」をし、お子さんがリラックスできる雰囲気をつくってください。

そして、お子さんとは「終わった後の楽しいことをシミュレーション」です。終わったら食事に行こう、春は旅行に行こう、と明るいビジョンを持たせてあげてください。そして、もし結果が思うようにならなくても、あなたのことが大好きだから大丈夫、と安心させてあげてください。

「想定外」を最小限にするための準備として、これまでの経験から気づいた事をチェックリストにして著書の巻末に添付しました。それをこの日記を読んでくださっている皆さんにもシェアさせていただきます。

・持ち物は学校ごとにチェック表で確認。書類は取り違えないように学校毎にファイルしておく。

・体調不良に備え、マスク、鼻血対応のティッシュ、エチケット袋も持っておく(本校では教室に用意してあります)

・着る物は着やすくて温度調節ができるものを。(保護者室が寒い学校もあるので、親御さんも備えて)

・前日は消化のいい物を早めに食べて寝る。(寝られなければ「それが普通。みんなそうだから大丈夫」)。朝、食べられなければおむすび持参でも。とりあえず、試験中、空腹にならなければOK。

・移動時間はもう一度シミュレーション。土日はダイヤが違うことも。万が一に備えて他の路線があれば見ておく。

・受験校の電話番号は控えておく。もしものときはまず連絡を。

・テストの後、「テストどうだった?」と聞かない。「○○すればよかったのに」と言わない。(本人が一番感じています)ただ、理社の時事問題はその年の傾向があるのでチェックした方がいいかもしれません。そのとき、ケアレスに気づいてガクッとしたら、「次はどうしたらいい?うん。それなら次は大丈夫」と、よいイメージに変えてあげて。ただし、それもあまり疲れているようなら終わったことには触れずに、リラックスさせることを優先に。

・学校によって過去問の傾向が違うときは、次の学校への切り替えを。(句読点の数え方が違うことも。慌てて時間切れにならないように時間配分のシミュレーションなどもしておく。満点は取らなくていい、合格点をとればいいので。)

・併願校で最後まで迷ったら、とりあえず出願だけダブルでする方法も。偏差値だけでなく定員、倍率も見る。(受験料はもったいないが、どういう心理状況になるか分からないので、それに助けられることも。)

・得点開示があれば利用する。現実を見て臨機応変の対応を。その際も、お子さんの未来から逆算し、大きい問題と小さい問題を分け、軸はぶらさずに。

・併願パターンに合わせて合格後の手続きまでを事前に一覧に。学校は期限には厳密。気が抜けてうっかりしないように。

・受験番号は他人に言わない。受験校の同じ親しい友人との行動もどこまで一緒にするか事前に考えておく。(合否が別れたときが辛いので)

・第二志望以降は数字をつけず、どこが好きかを話題にしておく。公立の悪口も言わない。

・不合格になった学校の悪口を言わない(あきらめたころ繰り上げがくる学校もありますし、手に入らなかったものを否定する概念が入ると、責任感や向上心がなくなります)

・合格した学校に「あなたを認めてくれた」という言葉を使わない。(選んで受けてくれた受験生を認めていない学校はありません。合否は本人のとった点数の結果です。逆の場合に否定された気持ちになってしまいます。)

・万が一の場合を考え、親類縁者、人手を確保しておく。手の抜けるところは抜けるよう、自分でなくてもできること、他の人に手伝ってもらえることがあれば頼んでおく。(一段落してからでも大人同士のフォローはできます)

・何かあっても親は慌てた顔をしないで。お子さんがリラックスして受験できることを最優先に。

・自分自身の精神状態を安定させるため、入試期間中の息抜きの時間や場所(お茶の時間、好きなスイーツ、部屋に飾る花、待っている間に読む楽しい本、愚痴を言える人等々)も確保しておく。(お母さんが泣いて子供が慰める場面を何度も見ました)

・下の子のケアを疎かにしない。(「お姉ちゃんは受験だから仕方ない」が通用しない年齢もあります。)

・未来を犠牲にしない。受験はとても大変で大きな出来事ですが、お子さんの長い人生から見たら一時のことです。未来を見たとき受験より大切な価値観は見失わないように。

・複数の学校に受かって迷ったら、他人の評価や動く数字でなく価値観を優先して。最後は子供自身に決めさせる(入学後、思い通りにならないことは必ずあります。そのとき、乗り越えられる子は自分で選んできた子です。)

受験はとても大切で大変なことですが、30年、この世界にいて、しみじみ思うことは、「中学受験はあくまでも人生の通過点。その後が長い」ということです。入学することになった学校が自分にとって一番いい学校、縁のある学校なのです。

そして、受験勉強の過程で得た生活習慣、目標に向かって頑張る力、家族が自分をサポートしてくれた思い出・・・それらのものは一生の財産になります。試験が終わったら、どうか笑顔で、これまで頑張ったお子さんとご家族、そして自分自身をねぎらってあげてください。

校長日記は入試関連が一段落するまでお休みします。在校生は明日からの家庭学習期間、集中的に学習してください。6年生は私大入試が本格的に始まりますね。実力を発揮できるよう祈っています。

*伝統ある私学に入学する財産の一つが卒業後も続くネットワークです。卒業生に白ばら就職情報交換会のお知らせです。

今年も2月28日(土)14時~卒業生の就職活動を応援するイベントを行います。申し込みは、卒業生HPから受付中です。
その中で、すでに仕事をしている卒業生、内定が決まっている卒業生のパネルディスカッションを行います。パネラーがもう少し必要なので、ボランティアしてくれる人がいたら平川先生まで連絡してください。(お父さんの会メンバーによるアドバイス、模擬面接があるので、昨年はそのあとでボランティアOGたちと仕事の話で盛り上がっていました。様々な職種の第一線で活躍中の品川ファミリーのお父様方から、会社では聞けない本音アドバイスをもらえますよ)