非認知能力
昨日は在日南アフリカ共和国大使が特別講座をしてくださいました。4,5年生の生徒が参加しました。生徒が、深い質問をし、普段はあまりお話にならないという個人的な体験も語ってくださいました。写真の許可が取れたらご紹介しますね。
今日はオープンキャンパスでした。肌寒い中、お越しくださったみなさま、ありがとうございました。
本校の行事は、生徒主体で行います。こういうとき、生徒たちを見ているとチームで一つの目標に向かって何かをやり遂げる体験が人間的成長につながっていくことを実感します。
人間的な力、人工知能にできないこと、それこそが、将来社会に出たときに必要な力です。私達の学校は28歳の未来から逆算し、社会で活きる力に早くから注目し、勉強だけでなく部活や行事にも同時に取り組む「マルチタスク」を大事にしてきました。
今、このIQや偏差値では計れない数字に表れない力「非認知能力」が今、世界の教育界で注目されています。
日本の教育改革もこの非認知能力に注目し、一点刻みの入学試験も見直されます。大学入試のペーパーテストがなくなるのもそう遠くない未来かもしれません。
昨日の大使も、若い女性の力が未来を変えるとおっしゃっていました。
さて、非認知能力が社会でどう生きるか、世界で様々な教育実験が行われています。有名なのは、ノーベル賞を受賞した経済学者、ヘックマンのペリー就学前計画(ざっくり言うと、就学前に自己肯定感が高くなるような学習機会を得た子供を他の子と比較すると、IQに差がないのに、大人になったときの年収や雇用形態、生活保護率などに大きな違いが出るという実験)
日本で行われた実験の結果を二つ、ご紹介します。(これも長くなるのでざっくり紹介すると)
1、全国の教育調査の結果(男女対象)
①高校生のときに、無遅刻だった人は、社会に出たときに、学歴・雇用形態にプラスの影響がある。
②中学生の部活が運動系、生徒会に所属していた人は、社会に出たときに賃金が高まる傾向にある。
2、全国の教育調査の結果(男女対象)
以下のような躾を受けた人は受けていない人と比較して、年収が高まる傾向にある。
■嘘をついてはいけない
■他人に親切にする
■ルールを守る
■勉強する
■挨拶をする
■ありがとうと言う
■親の言うことを聞く
■(はっきりと)大きな声で話す
教育経済学の実験なので、教育を投資と考えて賃金や雇用形態で結果を出していますが、言葉をかえれば、非認知能力のある人は、回りに信頼され、社会で仕事を任されると言えるのではないでしょうか。
この時期、卒業生から続々と就活の報告が入ってきています。夢を叶えた話を聞くにつけ、品女で過ごした6年間、多くの失敗やもめ事を通して身につけたこの非認知能力が彼女達の力になっていることをしみじみ感じています。
*和の授業でお世話になっている州村先生のご指導で私も出品しているビジネスリーダーたちのいけばな展が Yahoo!ニュースに掲載されています。この参加者も非認知能力の高い人ばかりです。
私の作品です。様々な個性の生徒が集う様子を表しました。 | |
来てくれた教員が、みのむしを発見! |
明日まで行っていますので、お時間がありましたら是非。明日の夕方は私も会場におります。