2019年9月18日

文化祭準備(骨髄バンク勉強会)

Filed under: クラブ,行事 — 漆 @ 1:18 PM

文化祭準備が進んでいます。今日は、特別企画の私が出演するパネルディスカッションについて、係の生徒から説明を受けました。各クラスも、高等部は起業体験、中等部は総合学習のテーマに沿った調査研究発表の準備に余念がありません。知人にパンフレットを送ったところ、毎年、変化があるとあると言っていました。校内にいると気づきにくいですが、そう言われてみると、社会問題への意識が高まっているなと再認識しました。

以前、池上彰さんに特別講座を5回シリーズでやっていただいたとき、生徒が、「恵まれすぎていて社会問題が分からない」とつぶやいたことが心に刺さりました。その後、SGHのリーダーシッププログラムでSDGsを扱ったり、家庭科で課題解決型学習CBLに取り組んだり、起業体験でも、より理念を大切にするなど、様々な取り組みを行い、生徒たちの視野も広がってきたように感じます。

さて、文化祭の発表準備で取材やインタビューにも出かけていますが、3年Cクラスでは、骨髄バンクからゲストにお越しいただき、勉強会を開いたそうです。担任の髙田から以下報告です。

いのちのバトン

文化祭の研究発表のための勉強会として日本骨髄バンク様のご協力で、語りべ活動をされている池谷有紗さまと骨髄バンク広報渉外部長の小島勝さまをC組にお招きして、講演会を行いました。皆さんとても真剣にお話しを伺っていました。

はじめに小島さまから骨髄移植や骨髄バンクについてご説明をいただきました。大変わかりやすくお話しくださり、C組メンバーの理解も深まったようです。

現在、特に問題とされているのはドナー登録者には40代、50代の方が多く、次世代の登録者が少ないので、この方々のドナー卒業後のドナー数の減少が危惧されていることだそうです。

感想の一部抜粋です。

「HLA型適合者が東京ドーム満員の中に一人いるかいないかくらいだと言われたのが衝撃だった」

「しっかりと理解をしてもらった上でドナー登録をしていただきたいというのがとても印象的でした。」

「骨髄バンクへのイメージがガラッと変わった。元々気になっていたが、知らないことがたくさんあった」

「よく知らないで判断せず、どのようなものか知る事が大事だと思った。偏見やうわさに流されず、自分の意思で決めることの大事さがわかった」

「一人でも多くの命を救うためにドナーとレシピエントのかけ橋となる骨髄バンクはドナーとレシピエントの両者を気遣っていて素敵だなと思いました。骨髄バンクのことを良く知らない方にも知っていただけるような展示を目指して頑張ります」

次に語りべ活動をされている、池谷さまから、ご自身の闘病生活と骨髄移植により、回復された現在までの実体験とその時々のお気持ちを伺いました。

私自身、お話しに大変感銘を受けました。メンバーの皆さんも同様だったようです。

感想の一部抜粋です。

「実際に体験された方の話を直接聞くと病気や治療がどれだけ辛いものなのか、患者さんにとってドナーさんがどれだけ大切でありがたい存在なのかということがこれ以上はないほどよく伝わりました。『明日はもうないかもしれない』という言葉はとても心に響きました。今感じている小さな幸せにも感謝を忘れずに命を大切にしたいと思います」

「池谷さんの当時の気持ちを想像しながら話を聞いているととても苦しい気持ちになり涙があふれそうになった。今自分がこのように生きていられることがどれだけ幸せなことか思い知らされた」

「 白血病について体験談を通じて知ることができました。ドナーさんと患者さんは一度も顔を合わせずに終わることが少し切ないと感じました。どこかの映画かと思うくらい感動的なお話しで、ドナーの方からのお手紙を聞いて泣きそうになりました」

「自分が今生きていて、やりたいことをやり、好きなものが買えて、美味しいものが食べられて、どんな小さな幸せも親や友達などたくさんの人がいて支えてくれるからなんだなと思い。改めて命や人を大切にしようと思いました」

「池谷さんがどんなに苦しい思いや辛い思いをしてもポジティブでいたことに感動しました」

「ドナーの方と池谷さんの手紙でドナー側にも患者側にもたくさんの感謝があるというのがとても感動しました」

「お話しを伺い、普段は面倒くさいと思っている勉強もなんだか今しかやれないものだと思い、やりたくなってきます。学校に来れて、勉強出来て、好きなことが出来てこんなにありがたいことはないと思うし、でも今もどこかでこういった辛い病気と戦っている人がいると思うと胸が苦しくなりました」

「手紙のやりとりの話を聞き、移植を受けた方も、提供した方もどちらも幸せになっている様子がわかりとても感動しました」

「普通の何気ない日々が幸せだったという言葉に涙が出そうになるくらい感動した。当たり前だと思っていることは決して当たり前じゃないんだということに気づかされた」

感想からもわかるように、とても心に残る講演会となりました。池谷さま、小島さま、本当にありがとうございました。

今回の文化祭では、骨髄移植以外にも様々な移植医療について、3Cメンバーが真正面から取り組んでいます。次週はディベートによる徹底討論から、臓器移植や脳死の問題を掘り下げる予定です。

なお、日本骨髄バンク様の公式ツイッターに取り上げていただいた記事のURLはこちらです。

*学校紹介動画が掲載されました。今回はダンス部です。スクールネットワークより学校紹介サイト(スクールポット)