対立を解決する特別講座【第1回】
昨日、今日、夏のような気温でした。今は試験中で部活がお休みですが、テスト中、睡眠不足で体力が落ちている人もいるかもしれません。通学時も水分を持って歩くなど、熱中症に気をつけてくださいね。
さて、先日、1年生の道徳の時間にやったコミュニケーションのエクササイズで、「ケーキ屋さんで好きなケーキを頼んだら、違うケーキが来てしまいました。さて、どう伝えますか?」と質問したところ、こんな答えが。
「これもとてもおいしそうなんですけれど、さっき私の注文したケーキをお願いできますか?」
なるほど。これは、前提に私は違うケーキを注文したとさりげなく入れつつ相手の気持ちを傷つけない工夫ですね。
あさイチでご紹介した「宿題、お風呂の前にやる?後にやる?」も、実はこの話法なんです。(本当は、子供をよく見てタイミングを合わせるのががベストなので、これは時間がないときの応急手当)
人生、人との意見の違い、対立は必ず起こります。そんなとき、相手も自分も傷つけないコミュニケーションのトレーニングを積んでおくことは、チームで仕事をしていく未来に向けての財産になります。
それを学ぶ特別講座の様子を2年主任、髙田から報告します。
SGHの研究の中でも、こうしたコミュニケーショントレーニングなど、リーダーシップ養成プログラムを開発していく予定です。
5月20日(火)放課後、クマヒラセキュリティ財団のご協力で、講師に福嶋史先生をお迎えして特別講座「ピースフルスクール」第1回(全2回)を実施しました。
このプログラムは1999 年にオランダで開発され、現在、オランダの600以上の学校で導入されているシチズンシップ教育プログラムです。
生徒にコンフリクト(対立)を解決するスキルを身につけてもらうことで、学校やクラスの雰囲気をピースフル(民主的)な共同体へ変えていくことを目的としたものであり、何か問題が起きた時に、生徒自身が当事者として、暴力(身体的・言語的)以外の方法でコンフリクトを解決することを学びます。第一回は多様性の尊重というテーマで以下のような項目について行いました。
・自分と他の人のメンタルモデル(ものの味方、色眼鏡)を理解する。
・ディベート(討論)とダイアログ(対話)の違いを理解し、ダイアログを経験する。
・多様な人と協働して複雑な問題を解決し、イノベーションを起こすために必要な力を知る。
受講者はお互いに同じ物を見ても見える物や感じ方が違うことなどを講座の中の話し合いや意見の発表で実感し、多様性を尊重するにはまず、自己の持つ判断基準や物の見方を知ることが大切なこと。
人と意見を分けること。
異なる意見や考えに出会った時に否定ではなく、問いかけが大切ということ。
自分のメンタルモデルに縛られることなく、多様な人から学ぶことで、自分の世界を広げられることなどを知りました。
また、リフレクション(内省力)が変化の激しい時代に幸せに生きる上で核になる重要な力であることなどについても学びました。
*いけばなの授業でお世話になっている州村先生の流派「草月」の展覧会をご案内します。
【草月いけばな展「みどりの瞬間 -次世代へのメッセージ」 】
会場:新宿高島屋 11階催会場(渋谷区千駄ヶ谷5-24-2 )
会期:2014年6月5日(木)~10日(火)
前期=6月5日(木)~7日(土)、後期=6月8日(日)~10日(火)
時間:午前10~午後8時(入場は閉場時間30分前まで)
※ 6 日(金)は午後 8 時 30 分閉場、7 日(土)・10 日(火)は午後 6 時閉場
※州村先生は前期に出品されます。