未来への贈り物
自分の入試の時のことです。第一志望校の試験前日に体調を崩し、一睡もできないうちに世が明けました。
二科目め、だんだん気持ちが悪くなってきて、このままでは周りに迷惑をかけてしまうと、手を挙げて立とうとした瞬間、目の前が暗くなりました。
医務室に運ばれて意識が戻ったときは残り時間はあとわずか。涙があふれて係の方に慰められました。
なんで今日に限って、なぜ私が・・・と、やりきれない気持ちでいっぱいでした。
そして、今、あのときのことを振り返ると、感謝で胸がいっぱいになります。
あのときがあって今がある。
頑張ったのに報われない、そんな生徒の思いに心から寄り添える自分がいる。
あの日の、訳の分からない悔しさや悲しさは、未来の私への贈り物だったのだと、今は確信しています。