ATカーニー梅澤氏による特別講座(第3回)
夏休みに入っても、講習に部活にと、多くの生徒が登校しています。
台風がゆっくり近づいてきているので、登下校への影響が心配でしたが、どうやら暴風域には入らないですみそうですね。
生徒の社会科・大川より、ATカーニー 日本代表 梅澤高明氏による特別講座の第3回の報告です。
この日、最後の質問に生徒の列ができ、予定時間を大幅にオーバーしてしまいました。
横で、内容を聞いていて思わず吹き出しました。
というのは、もちろん、講義の内容に沿った質問がほとんどなのですが、中にこんなことを聞く子が・・・
「トイックは何点ですか?」
(英語の授業でトイック対策をしているので、留学して外資系の日本代表になるような方のスコアが気になるのでしょう)
「店の回転率を上げるにはどうしたらいいでしょうか?」
(これは、明らかに起業体験プログラムの質問でしょう。プロのコンサルタントに無料相談する作戦ね。)
授業の最後に、この内容を本にする予定の出版社の方が、本の題名、様式、帯について生徒から意見を聞きました。
制限時間5分でチームごとにアイディアを出し合ったのですが、その面白いこと!
梅澤さんが、「議論が垂直立ち上げですねぇ」と驚いていらっしゃいました。
確かに、うちの生徒は、アイディアを出す力、伝える力、行動する力はついてきていると思います。
今回の授業を通して感じたことは、問題の本質を深く考えるような場面がもっと作れないかということ。
欧米の学校教育では、母国語で議論を深めるような授業時間が用意されています。これから世界に出ていく子ども達には、そういった機会も必要なのではと感じました。
第3回 「日本の成長、自分の成長」についての講義です。
成長する世界市場をめぐる「グローバル超競争」の段階が急速に進んでいることについて、企業の規模・市場の寡占化などの点から説明していただきました。
そして「グローバル超競争」を勝ち抜くための企業規模の拡大と世界市場を見据えた経営戦略を展開している、サムスン電子とAB InBev(ビール会社)の事例をあげていただきました。
これらを踏まえて最後のディスカッションです。テーマは、「日本の産業と企業が世界市場で勝ち残るために、何に取り組むべきか?」です。
このテーマについて国・企業・個人がやるべきことを考えていきます。またまた生徒たちは、活発なディスカッションを行っていきます。
「政治を安定させるべきだ」「人材を育成する必要がある」「法人税を引き下げるべきだ」など,多くの意見が出てきました。前回までの感想で多かったのが、「人の意見を聞くのがおもしろく、刺激になる」というものでした。
どうやらディスカッションの魅力に目覚めてしまったようです。最後に「日本の挑戦」をテーマに日本が取り組むべき課題や、現在世界へ挑戦している企業の実例を説明していただきました。
この3回の講座は、生徒たちにとってとても刺激的であったようで、講座終了後、予定時間を大幅に過ぎても、生徒たちが質問をするために梅澤氏に次から次へと質問を投げかけていました。
全3回にわたる、今回の特別講座は、「日本」と「世界」を知り、また「世界の中の日本」の位置や課題を理解することができ、本講のミッションに合致した、大変有意義な講座でした。
講義に来ていただいた梅澤氏に謝意を表します。