2011/5/23 月曜日

サンヨー食品 企業コラボ 

今朝は電車の遅れもあったのに、事務所前には保護者チケットのため、8時前から並んでいる生徒が。しかも、その後も列は整然と。(親孝行な子達です)

さて、今日はサンヨー食品との企業コラボの報告です。

先週も社員の皆さんがお越しくださり、授業のあと控え室でこんなお話をなさっていました。
「先週、十数個の案を作ってそれを一つしぼって提出した班が、今日また新しく、どうしてもあと4つ出したいと言ってだしてきたんですよ」
「一回目は、案の根拠を『たぶんみんな好きだからから』と自信なさげに発表していた班が、今日は、しっかりデーターを準備して『なぜかというと』と目をキラキラさせて発表していました。成長が早くて驚いています」
「生徒さんは発想が豊かですね。私はつい、『できるかどうか』で考えてしまうことに気づきました」

生徒達、早速エンジンがかかっているようです。
今回は世界トップシェアの企業とコラボすることで、視野を広げ、そこで働くみなさんから仕事の意義を学んでほしいという思いで、サンヨー食品さんに協力をお願いをしました。
教員も、社員のみなさんと一緒にプロジェクト・マネジメントの研修を受けるなど準備を進めてきました。
そこに震災が起り、乾麺は「命をつなぐ食品」として生産が追いつかない状態になり、新製品の開発がストップしてしまいました。
教育コラボとはいえ、非常時の優先順位から考えて無理はお願いできないと、私自身、心の中では実施をあきらめかけました。

そんなとき、サンヨー食品さんから、
「こういう社会状況だからこそ、将来ある生徒さんのため、もともと出そうとしている商品を削ってでも約束を守る。人は一人では生きられないという社会の仕組み、どのように支え合っているのかを知る機会にしてほしい」
というお話をしただき、コラボが継続できることになりました。

教員との打合わせや生徒へのレクチャーではこのような説明を頂きました。

・カップラーメン一つをとっても様々な地域の様々な人々の協力で成り立っている。具材を作る会社が被災したため、生産を停止しているものがある。

・石油コンビナートが被災したため、包装用のビニール袋の調達ができないものもある。

・色インクの工場が被災地に多いため、華やかな色の印刷もできなくなっている。

・停電すると、工場が止まり、家庭の冷蔵庫が止まる。そうなると、チルドや冷凍の麺は生産できないため、乾麺の役割が重要になる。

・商品化には多くの方の口に入る責任がある。安心安全で生活に欠かせない商品を一緒に作っていく。

生徒達はこれから、
市場調査、企画書提出、クラスプレゼン、試作、クラス代表プレゼン、役員プレゼン(承認されると商品化決定)、資材調達、生産、商品完成、営業、広報、店頭へ。
という流れを経験させていただけることになりました。

3年生は、このような状況下で貴重な体験をさせていただけることに感謝し、主体者意識と責任を持ってこのコラボに参加してほしいと思います。そして、その経験をいつか社会へと還元してくれることが私たちの願いです。

 
 サンヨー食品の方からのお話   真剣に聞いています
 各クラスを担当してくださる皆様

各クラスで班ごとにコンセプトを考えます

カンブリア宮殿 就職ガイド――村上龍×73人の経済人に村上龍さんと私との対談も掲載されました。(収録時のものです)

様々な職種の方が登場されていて、在校生、卒業生が将来の仕事や就職先を考える上で参考になりそうです。図書室においておきます。

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