2009/11/27 金曜日

早稲田大学出張授業 4年生対象 ④

カテゴリー: 授業・学習・進学,早稲田大学 — 漆 @ 16:42:20

助教、助手という立場の若手の先生方中心にお越しいただいたので、ちょうど年齢的に本校の目指す28歳のロールモデルとしても生徒の印象に残ったことでしょう。

四講座目です。担当の三井からご紹介します。

_mg_0435.jpg私達は、教育学部の向後恵里子先生のご講義を聴きました。

先生は、日本の美術について研究なさっていて、現在は、戦争に関する美術をテーマに、研究を進めていらっしゃるとのことでした。戦争は、二つの角度から描かれました。

一つは、戦争に反対する立場から、戦争の悲惨さを伝えるために、もう一つは、戦争を賛美するために。大切なのは、作品に耳を傾け、その作品が、どんな時代に、どんな立場から描かれたかという背景を知り、イメージすることだと、先生は教えてくださいました。

 以下、生徒の感想を引用します。

 ・美術館をめぐることと、画家の生い立ちや思想を知るのがすごく好きなので面白かったです。進路のことで悩んでいましたが、今日を機に学部や大学を調べてみたいと思います。

 ・同じ戦争を描いている絵でも、描いた人の伝えたいことが違うと全く違う印象を受けるんだということがわかり、これからはそういうことに注意して見てみたいと思いました。

 ・私は、歌をうたっています。歌うときに、イメージをすごく大切にしています。イメージしながら歌うと、そのイメージが聴く人に伝わるんです。今回の先生の話を聞いてイメージをつくる新しいやり方を発見できそうです。見えないものを信じるのはステキです。

先生は、最後にオノ・ヨーコさんの作品を紹介してくださいました。

一本の黒い線の下に「This line is a part of a very large circle.」と描いてありました。この作品を通じて、向後先生は、点を線につなぐことが大切なことを教えてくださいました。

「美術作品を鑑賞する際、無理に理解する必要は、ありません。作品を見た瞬間瞬間に感じたことが、いつか線となって理解つながっていく。だから、理解できるようになる自分を楽しみましょう。」

講義を聴いた、多くの生徒が、この言葉に心動かされたようでした。柔軟な頭で、様々なものを素直に受け止めることの大切さを感じてくれたようでした。

*生徒達が協力しているスペシャルオリンピックスが昨日、「2009スポニチスポーツ特別賞」を受賞したそうです。
WBC原監督との受賞ということで有森さんも感激の一日だったそうです。受賞の壇上で本校の取り組みも紹介されたそうです。

今日はこれから、夜の学校説明会です。(普通の)風邪気味なので、気合いを入れなくては!気温の変化が激しいのでみなさんも気をつけてくださいね。

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