2017年3月24日

⑦教科イチ押し【小林理学研究所 中等部・高等部】

Filed under: 授業・学習・進学,社会 — 漆 @ 4:00 PM

教科イチ押しの続き、中等部引率の橋本からの報告です。

国分寺にある小林理学研究所に、1年生23人と行ってきました。
小林理学研究所では、騒音や振動、低周波音等の基礎研究と、諸機関からの受託調査研究が行われています。

最初に、研究所の土肥哲也先生に、音について大変分かりやすく講義していただきました。
数々のお話の中でも、低周波音であるゾウの声を録音し、それを15倍速で再生することで、周波数も15倍になり、人間も聞き取れるようにすることができるなんてとても驚きました。そのゾウの音声を実際に聴いてみて、さすがに何を話していたかまではわかりませんでしたが(笑)、抑揚をつけて声を発していることは明らかで、何らかの意思疎通が図られていることがわかりましたね!

その後、様々な実験室と音響科学博物館を見学させていただきました。外部からの騒音や振動を完全に遮断する構造になっている無響室、反対に、壁と壁、天井と床を平行にしないことで、音を充分に拡散させる構造になっている残響室、、、などなど興味深い実験室がたくさんありました。

音響科学博物館では蓄音機や噴水震盆の体験もさせていただきました。普段身近すぎてあまり深く考えることのない「音」について楽しく学ぶことができた時間でした。

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高等部引率の乃込からの報告です。

12月15日(木)4年生8名、5年生5名を引率して国分寺にある小林理学研究所に教科一押し見学会に行きました。

小林理学研究所は騒音・振動・低周波音等に関わる基礎研究および受託調査研究や音響材料試験や圧電材料の開発・応用を事業として社会に貢献している研究所です。見学は最初の1時間が音に関する講義、後の1時間が施設見学という内容でした。見学を担当していただいた先生は土肥哲也先生で生徒の目線にたってとてもわかりやすい講義や施設の説明をしていただきました。講義内容は音って何だろう?から始まり音の速さ、音の高さ、ゾウの低周波音声(スペクトログラム)、海中低周波音を用いたクジラの探知とコミュニケーション、音を音で打ち消す騒音対策などのとても興味深い講義を聞かせていただきました。

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講義のあとは施設見学で最初に無響室を見学させていただきました。無響室は、音響実験には欠くことのできない設備で、外部から侵入する騒音や振動を遮断した構造になっています。内部の全壁面は音の反射を完全に吸音するために高性能の吸音材料によって仕上げられています。生徒達は「音が全く響かないで静かすぎてとても変な感じでした」と言っていました。その後40Hzの音と7Hzの音も聞かせていただきましたが、7Hzの音は聞こえないで窓の振動の音が確認できるだけでした。次に見学させていただいたのは残響室でした。材料の吸音率や透過損失、機械のパワーレベルの計測などの音響実験には不可欠な施設であり、音をできるだけ拡散させるために不整形の特異な形状をした部屋で、残響時間が極めて長く生徒達はとても驚いていました。

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最後に見学させていただいたのは音響科学博物館でした。貴重な研究道具が200点あまり公開されていて、音響学の歴史を観て、聞いて、楽しめる博物館でした。特に印象に残っているのが、薄く削られた木の板を丁寧に貼り合わせて作られている木製キャビネットコンソール型蓄音機。箱の手前のハンドルを回すと空気が送り込まれ、リードをならすオルガニート。器に水を張り取手を手で擦ると低いうなり音と共に底面に描かれた龍の口の部分から水柱が上がる噴水震盆。噴水震盆は生徒が何人か果敢に挑戦しましたが、失敗に終わりました。

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見学後の生徒の感想は「音についての仕組みがよく理解できた」や「将来このような何かの研究をしてみたい」や「音の世界の不思議をたくさん体験することができました」などの感想を書いていました。