⑧教科イチ押し【リスーピア】【国際協力NGOジョイセフ】
教科イチ押しの続き、引率の野口からの報告です。
吹き抜けの開放的なエントランスを入り、担当の方の挨拶と注意事項の後に、会場を移してエネルギーの実験体験をしました。
目に見えないエネルギーをボールや磁石を使い、わかりやすく説明していただきました。生徒たちは学校でも理科の実験を頻繁に行っているので、慣れた手つきで助手を務めていました。司会者の方のテンポ良い進行で、30分ほどでエネルギーワークショップは終了となりました。その後会場を移り個々の体験スペースに分かれ、主に数学に関する内容に触れました。ここでもシアターなど、生徒を飽きさせない工夫がされていました。
数学に関する体験ができる施設はあまり多くないので、生徒の関心も高かったようです。
生徒が書いたワークシートの感想にも、「ゲーム感覚で楽しめてよかった。」「数学や理科の授業で習ったものがより理解できた。」などの意見が書かれていました。数学は身近に感じる場面が少ない科目です。授業でも『なぜ数学を勉強するの?』という質問をよく受けます。それは・・・『受験のため?』・・・いいえ学校で学ぶ全てのものに無駄なものはありません。最終的には全てがつながっています。数学もその中のひとつです。
短い時間でしたが、数学を楽しく身近に体験できる機会をくださったパナソニックセンター東京の方々に心より感謝致します。
引率の丸山からの報告です。
ジョイセフは、途上国の妊産婦と女性の命と健康を守るために活動している日本生まれの国際協力NGOです。本校2年生が文化祭で、日本での役割を終えたランドセルをアフガニスタンの子どもたちに贈る「想い出のランドセルギフト」についてお話を伺ったことをきっかけに、今回施設見学をさせていただくこととなりました。
当日お話をしてくださったのは、市民社会連帯グループ プログラム・オフィサーの柴千里様です。
柴様は、現在ネパールやタンザニア、ウガンダのプロジェクトを担当されている方で、現地の様子やジョイセフの活動内容に関して様々な事例も含めご紹介していただきました。1日約830人。これは、世界で妊娠や出産が原因で亡くなる女性の数だそうです。
医療に恵まれた日本ですら、危険を伴う妊娠・出産において、発展途上国の妊産婦の女性たちが、いかに危ない状況におかれているのか、その現状は私たちには想像も出来ないようなものばかりでした。
いつでも病院に行くことができ、清潔なベットと医療器具があり、何かあれば適切な処置をしてくれる医師がいることが、決して当たり前ではないということに改めて気づかされました。
柴様からお話を伺った後、生徒たちは2人1組で考えたことを共有し、感想を発表しました。「話しを伺うまではこの現状を知らなかったので驚いた。自分たちは今日知ることが出来たので、周りの人に情報を共有し、この事実を広めていきたい」、「女性たちのために、自分に出来ることから挑戦してみたい」などの意見が挙がっており、今回の訪問を機に生徒たち1人1人の意識が変わったことが伝わってきました。
ジョイセフでは、女性の支援の輪を広げるために、『GIRL meets GIRL PROJECT』や『WHITE RIBBON Run』などに取り組んでいらっしゃいます。
身近な所から問題を見つけ、解決策を考える機会を学校で与えられてきた生徒たちにとって、今世界で起きている問題に対し、実際に具体的なアクションを起こしている方からお話を伺うことが出来たことも、大きな刺激となったことと思います。