2019年4月7日

特別講座「デコゲーデザインコンペ〜プロデューサー&デザイナーから学ぶゲームの裏側〜」

Filed under: 社会 — 漆 @ 2:48 PM
情報科企画の特別講座、担当の竹内より以下報告です。
1⽉末から2⽉にかけて、3⽇間にわたる特別講座「デコゲーデザインコンペ」を開催しました。 今回の講座は「Mobage」で有名なDeNA Games Tokyoさまの協⼒のもと、ゲームプロデューサー&デザイナーから 「ゲームを作る側の⽬線」を学ぶという趣旨で開催されました。
Mobageのロングランで⼈気を誇るデコゲーム『スペースデブリーズ』を題材に、 ①ペルソナづくり(ターゲットを設定) ②デコアイテムのデザイン ③デコアイテムパックのアイデアをチームごとにプレゼンテーションする という流れで3⽇間ワークショップを⾏いました。
■DAY1
学年ごとに3-4名のチームを作り、チーム名を決め、 「ペルソナ」作りを⾏いました。

DeNA Games Tokyoのプロデューサー⽔野早織さま からゲームタイトルのご説明をいただき、まずは「ス ペースデブリーズ」を体験しました。

ゲームの概要に触れたところで、これから考えるデコ アイテムのターゲットとなるペルソナを各チームで仮 説を⽴てて考えます。 ターゲットの趣味や好きなタレントなどを考え、イラ ストで具体的なイメージを書き明確にします。
最後に、各チームで作ったペルソナをショートプレゼ ンで共有し、DAY2へと続きます。

■DAY2
今回のテーマは「デコアイテム」の作成。 DAY1で考えたターゲットの購買意欲を掻き⽴てるよ うなデコアイテムパックを考えます。

DAY1に続き、⽔野さんからデコアイテムをどのよう に企画しているのか、過去の制作例を元にご説明いた だきました。 世の中、個⼈、ユーザーを意識すること、「かわい い」を⾔葉にできること、「憧れ」をアイテムに盛り 込むという3つのポイントを教わりました。
また、デザインの現場でご活躍されているフリーキー デザイン株式会社のデザイナーの⽅にお越しいただき、 デザイナーのお仕事や考え⽅をレクチャーいただきま した。

DAY1同様、各チームで議論を進め、どのようなアイ テムパックを制作し、壁紙や床をどうするか、どんな アイテムを登場させるかを考えます。 DAY3ではこの内容をプレゼンテ­ションすることになるため、チーム内で分担して発表スライドの準備を進めるチーム もいました。

■DAY3
この⽇は最終発表です。
全7チームがそれぞれの設定 したペルソナとデコアイテムパックを発表しました。 ⾮常に限られた時間で、各チーム⾮常にレベルの⾼い プレゼンテーションをしてくれました。 どのチームもプレゼンが⾮常に熱意が感じられ、いつ の間にこんな準備をしたのか、と驚くようなレベルの ⾼さを⾒せてくれました。 学年を越えたマルチエイジで⾏う特別講座ならではの、 普段同じ教室にはいない先輩や後輩からの刺激を感じ たはずです。

すべてのチームがプレゼンを終え、審査タイムへ。

この⽇はDeNA Games Tokyo代表取締役社⻑の川⼝ 俊さまにお越しいただき、社⻑としてのお考えや仕事 のお話をいただく時間も設けました。

⽣徒から多くの質問が寄せられ「社⻑として今後どのような取り組みを考えていますか?」 という記者会⾒のような質問も丁寧にお答えいただきました。
そして、いよいよプレゼンテーションの結果が発表されます。

結果は以下の通りです。 ☆1位…「Shine Muscat」チーム(中学3年⽣チーム) ☆2位…「⽩⻁」チーム(中学2年⽣チーム) 1位のShine Muscatチームは「宇宙×学校」「宇宙×梅⾬」という2つのコンセプトを提案し、それぞれの具体的なアイ テムパックを考案しました。ペルソナの設定や、デコアイテムの細部、さらに2コンセプトを提案するその熱量が評価 されていました。
今回、最終プレゼンテーションで勝ち抜いた1位2位のデコアイテム作品は、今年6がつ頃に実際にゲームの中に登場す る予定です。ペルソナづくりやアイテムのコンセプト設定など、なかなか難易度の⾼い内容でしたが、その内容を中 ⾼⽣向けのワークショップとしてご準備いただきま した株式会社DeNA Games Tokyoのみなさま、デ ザインのレクチャーやフィードバックでご協⼒をい ただきましたフリーキーデザイン株式会社のみなさ まに本当に素晴らしい機会をつくっていただきまし た。
今回の特別講座は普段「遊ぶもの」として触れてい るゲームに対して、プロデューサーの⽅やデザイナー の⽅と接しながら「作る側の⽬線」を持ってゲーム と接する内容でした。

この講座をきっかけに、ゲームに対する視点が変わ り、いつか⽇本のゲーム産業を担う⼈材がここから ⽣まれる⽇が来ることを期待します。