2015年4月16日

デザイン思考・特別講座(裁判所見学)

Filed under: 28プロジェクト,その他,社会 — 漆 @ 4:00 PM
P1070188 昨日のデザイン思考の授業の様子です。「おやつを食べる経験をデザインせよ」というテーマで、なぜ、デザイン思考を学ぶのか、などの理念を聞いたあと、インタビュー、アイディア発想、フィードバック、プロトタイプ作成などの実践を行い、一連の流れを体験しました。
P1070194 今年の企業コラボは服飾関係の企業に受けていただいているので、この成果がどのように活きるか楽しみです。

夜は文科省で新課程の勉強会に出てきました。未来社会に向け、今度の改訂では学習内容が大きく変わりそうです。新しいツールや手法も取り入れて行く必要がありますので、本校ではこれに先駆けてICT、アクティブラーニングを推進する部署も作り、研修や教員間の情報共有を始めています。

これまで、独自に特別講座や総合学習で10年以上積み上げてきたものに時代がようやく追いついてきました。これからはすべての教科にこれを活用できることになります。そして、大学改革と入試改革が同時に進みますので、28歳の未来だけでなく、18歳の大学入試でもこうして培った力が発揮できる時代がきます。

特別講座のつづき。担当の窪田から報告です。

毎年、社会科では公民を学習している3年生を対象に、「裁判所見学」を実施しています。裁判は国民に公開されているのでいつでも傍聴することができますが、自分から出向くことはなかなかできないので、その機会を設けているのです。午前の部と午後の部に分けて40名を募集していますが、今年はとても希望者が多く、数年ぶりの抽選となりました。

当日朝、裁判所1階のロビーにあるカウンターに、その日にやっている裁判の種類と場所が記載された冊子が置かれます。そこから時間にあてはまる裁判をチェックしておきます。
そして、集合した後に班長に集まってもらい、希望する裁判を決めてグループごとに裁判が行われる部屋へ移動。その後1件から2件の裁判を傍聴し、再集合します。
今回傍聴した裁判は、出入国管理法違反、詐欺など、4~5件の事件に関するものでした。特に、学生の傍聴者が多かった裁判では、裁判官の方がサービスで残って質問の受付や説明をしてくださったということで、初めての経験に驚きました。裁判員裁判が定着してきたからか、将来を担う世代に詳しく知ってもらおうという意図からでしょうか。

生徒の感想を一部ご紹介します。
「人の人生を決める裁判官の仕事は、とても大切でとても大変だということが改めてわかった。」
「裁判中はとても静かで、人の人生がかかっていると感じた。絶対しゃべれないと思いました。」
「本当に音ひとつたてるのがこわいくらい思い雰囲気だった。ドラマとかで見るのとは違い、とても静かにたんたんと進むんだと思った。」
「裁判後に裁判長が残ってくださり、貴重なお話しをしてくれたのでラッキーでした。被告人が外国人だった場合は裁判の費用は国が負担することなどがわかりました。」

生徒はそれぞれ裁判の重みを受け止め、実感したようです。社会の学習のみならず、人生経験として今後につなげてほしいです。
※建物内での写真は撮れないので、建物の写真のみご覧ください。