始業式
今日から3学期のスタートです。生徒達の元気な顔が見られてうれしいです。
始業式では、高等部のチェンバーオーケストラの表彰がありました。
中3が、学年全員で頑張った努力の成果「牛乳に相談だ」ラジオコマーシャルも流しました。(放送時間が遅くて聞けないかもしませんから。)
私の話は、「チーム内の温度差」について。
スポーツの話題は女子中高生の前ではすべることが多いのですが、今回も出だしは学生駅伝の青学と城西大の話から。(スポーツ好きの私としては、青学のゴールと城西大のキャプテンのコメントにはぐっと来ました。)
チームだから、みんなの為にと思うからこそ、一人では出せない力が出せることもあり、一方、だからこそ重いプレッシャーがかかることもあるでしょう。
クラブ、行事・・・チームで取り組むことの多い本校で、生徒達はリーダーになったり、フォロアーになったりしながら、様々な体験をしていきます。達成感のあることばかりでなく、むしろつらいことの方が多いかもしれません。
卒業生が言っていました。
「合唱祭で指揮者になった。いつもクラスで仲のいい友達であっても、同じ思いで取り組めるわけでなく、本当に大変だった」
「100人を超すクラブだと、なかなかまとまらなくてぶつかり合って泣くこともあった。人をまとめるのに大切なのは、相手の立場になるということだと気づいた」
そして、言葉には出しにくいかもしれませんが、前に一歩出られない自分にもどかしさを感じたり、声の大きい仲間に仕切られて嫌な思いをした人もいるでしょう。
一つの事にみんなで取り組むとき、そこには必ず「温度差」が生じます。
生徒達には在学中に、「熱い立場」も「さめた立場」もできれば両方体験してもらいたいと思っています。それが将来、人を理解する心の幅につながると思うからです。
私学に通う彼女たちは、自分たちで思うよりずっと「同質な集団」の中にいます。卒業し、社会に出れば、さらに価値観を異にする人達と仕事をしていくことになるでしょう。
「楽しかった」「困難を乗り越えて達成感があった」そんな体験だけでなく、「つらくて嫌だった」「最後までやる気が出なかった」「困難から逃げてしまった」そんな思い出も、将来きっと彼女たちを支える糧になるはずです。
生徒達には、「どちらの立場にもそれぞれの正しさがある」ということを知っておいてほしいと話しました。
それでも、今の生徒達にとってはいっぱいっぱいのときもあると思います。そんな様子が見られたら、保護者の皆さまには、「聞き役」になっていただければと思います。
*本日のNBオンラインに読者からの質問への答えが載っています。一回で済まなくて3回分になってしまいましたが、年末年始になんとか書き上げました。次がラストです。http://business.nikkeibp.co.jp/article/skillup/20090106/182011/