教科イチオシ見学会④日本ASL協会
イチオシの続きです。引率の北川からのご紹介です。
日本ASL協会へ中等部2名、高等部20名が参加しました。
日本ASL(アメリカ手話)協会は、アメリカ手話や、アメリカのろう文化、歴史、社会的背景などを知る企画作りをしている非営利団体です。計2時間の見学でした。
最初の1時間は、「日本ASL協会とは」「どんなお仕事をしていらっしゃるか」「働く上でのやりかい/大変なこと」「聴覚障害とは」についてお話を伺いました。
日本ASL協会会長のお話をピックアップしてご紹介します。
「25歳の時、耳の聞こえが悪くなり、手術を受けたら良くなると言われた。手術を受けたら、失敗。突然聴力を失ってしまった。
それから3年間、毎日泣いて過ごした。そんな時、耳の聞こえない友人と出会った。そこでアメリカ手話があることを知った。泣いていないで、元気を出して、一生懸命頑張ろうと思った。月日は流れ、本格的にアメリカ手話を勉強しようと55歳でアメリカの大学へ。それから、アメリカ手話を日本へ持ち帰り、日本ASL協会を設立した。」写真1. 「私たち聴覚に障害のある人たちは、いつもこんなテレビを見ているんです」(字幕を隠した音のないテレビ)
後半1時間は、アメリカ人の先生にアメリカ手話を教えて頂きました。先生は聴覚に障害を抱えていらっしゃるため、授業は、声なし。黒板のイラストと先生の手元をじっと見つめ、私たちも見よう見まねで手を動かし、意味を推測します。不思議なことに、意味がどんどん読み取れたのです!
「△、○、□、同じ、違う、名前、女、男、1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,YES、NO、わかった、拍手」
声のない授業ですが、空気はなごみ、笑い声も起こりました。
写真2. アメリカ手話で「食べる」日本語手話で「食べる」。お着物の女性が日本
ASL協会会長です。その後も、「日本のろう文化とアメリカろう文化の違いは?」「アメリカ手話で、ありがとうは?こんにちはは?私の名前はどう表す?
スタンディング・バーはどう表す?」等生徒が質問をしました。帰る際、生徒たちが「ありがとう」の手話で日本ASL協会の方々にお礼を言っていました。