メキシコの生徒の帰国
先日、ご紹介したメキシコの生徒達が帰国しました。在学中、多くの在校生といろいろな場面で交流ができました。
この子達の学校はメキシコでも著名なお嬢様学校だそうですが、登校初日、ガムをかんでいてびっくり!メキシコでは授業中ガムを噛むのは「眠くならないためのエチケット」とうけとられるそうです。
以前、タイに留学した生徒が、「体育座り」をしていたら、「お行儀が悪いからあぐらにしなさい。」と注意されたと言っていました。仏教の国なので床に座るのも「低い姿勢を示すよい作法」なのだそうです。
様々な国の留学生から文化の違いを学ぶと共に、だからこそ、自分の国の文化やマナーを大切にする必要があることにも気づいてほしいです。9月にはオーストラリアの姉妹校からも生徒が来ますので、ホストファミリーをしていただけると助かります。
以下は、国際交流部の岡田の報告です。
6月28日に体験入学のメキシコ人生徒3名が学校を後にしました。この後は京都~広島~名古屋と各地を巡って7月中旬に帰国するそうです。10日間という短い期間でしたが、本校の生徒にとってもかけがえのない貴重な時間を共にすることができました。
幾つかの交流機会をご紹介します。
●留学生との日本語授業
10ヶ月の留学期間を終えようとする留学生達の日本語の上手さにメキシコの彼女たちも驚いていました。
●2年道徳での着付け授業
ちょうど2学年では道徳の時間に着付けの授業をしていたので、合流して一緒に浴衣を着ました。本校生徒と同様、とても似合っていて嬉しそうでした。
●1学年社会科(地理)でのメキシコ紹介
メキシコ文化紹介のプレゼンテーションを準備していたので、世界の地理を学んでいる1年生全クラスをまわりました。教科書には出てこないメキシコの食べ物やお祭りの紹介、青い空が眩しいリゾート地の写真、遺跡などの紹介に1年生も興味を示し、沢山の質問をしていました。発表や質問は日本語で準備していたのですが、さすがに細かい質問などはわからず、日本語・スペイン語・英語の3ヶ国語が飛び交う発表時間となりました。
最後に民族衣装を身に着けての民族舞踊も披露してくれました。色鮮やかなスカートを大きくなびかせての可愛らしい踊りで、生徒たちも手拍子で応じていました。まさに生きた国際交流を体感してくれたと思います.
また、ホストシスター(ホストファミリーとして彼女達を迎え入れてくれたご家庭の生徒)の所属するクラスでは、さらに濃い交流が生まれていました。
たとえば、メキシコ人生徒は他教科の授業内容は言葉の関係でなかなか理解できませんが、英語はお手の物。生徒達の発表を聞いてその場で英文暗唱したり、「メキシコではこうですよ」と英語で発表したり、大変な刺激になっていました。クラスの生徒達も彼女達を気にして色々と世話をやき、彼女達もとても喜んでいたようです。
お別れの日には、メキシコからのささやかなお土産がクラスの生徒達に配られたり、本校生徒から色紙を渡したり記念写真をとったりと暖かい時間をすごしていました。
印象に残ったこととして、これも英語の授業内での出来事ですが教科書内に
What do you want to do in the future?(=将来何をしたい?)
という一文があったので、メキシコ人生徒の1人ファビオラに聞いてみました。
すると彼女は、
I want to work as an ambassador.(=大使として働きたい)
と言いました。
外交官(diplomat)を飛び越えて大使という言葉が出てきたことに驚きましたが、「こういう交流の場をもっている時には、お互いがそれぞれの国の大使としての役割を担っていますよね。既にあなたはメキシコの小さな大使よ。」と伝えました。生徒達も感じるところがあったようで、うなずいていました。
本校での国際交流の一端を感じとって頂けましたでしょうか?
最後になりますが、このような機会をもつことが出来たのも保護者の方々が快くホストファミリーとして申し出て下さったおかげです。本当にありがとうございました。
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