環境問題特別講座
環境問題を考える特別講座のご紹介です。
地球温暖化の影響は本校の制服にまで及び、環境問題は加速度的に深刻化しています。生徒達が社会に出るころは今にもまして、国を超え、地球規模でこの問題に対処していかなければならなくなるでしょう。感受性の強い中高の六年間に、このような知見を得ることで、自分の周りのことだけでなく、世界に視野を広げてものを考え、行動できる人に育ってくれたらと願っています。
以下、理科科の前田からの報告です。
省エネルギーに貢献するための事業(ESCO事業といいます)を行っているベンチャー企業、(株)ファーストエスコから3人の社員の方に来ていただき、現場の技術者から環境問題を学ぶ講座(5,6年生対象)を行いました。
担当して下さったのは、以前「理系に行こう!」DVD放映会でお世話になった「女性技術士の会」に所属されている方です。ちなみに、技術士とは、機械、化学、環境など21の部門に分かれている国家資格。6万人ほどの取得者の中で、女性はまだ600人あまりなのだそうです。
受講した生徒の感想を抜粋します。
(神戸震災復興事業として、省エネルギーのためのプラントを設計した、と話す技術者に対して・・・)
「自分のつくったものが次世代にも残っていく、ってことはとても魅力的でした。話しているときとても楽しそうで、自分も将来楽しめるような仕事に就きたいと思いました。」
「環境に関わる仕事もやりがいがあっていいなと思いました。」(スーパーなどの商品陳列用冷凍機のナイトカバー、照明や冷凍機のインバータ制御の工夫などを聞いて・・・)
「環境問題対策は政府がしきりに言っているだけで企業とかはあまり興味がなさそう、と思っていたが、そんなことはないと思い知らされた。」
「対策方法も知らないものが多く、こんなことでも減らせるんだ!、と感心してしまった。」
「省エネのための会社がある、ということに驚いた。「省エネに貢献しないことはしない」という言葉が心に残った」
「企業は省エネのための努力をしているのに、家庭や学校でももっと努力が必要だということが分かりました。」その他、「環境に関する仕事といっても、いまいち想像がつかなかったが、今回の特別講座で雰囲気や概要が分かって良かった。これからの環境ビジネスに注目していきたい。」といった感想もありました。
写真は、ちょうど来日していたオーストラリアの女性技術士さん。オーストラリアの「青年技術士の会」のトップの方だそうです。オーストラリアの環境技術について、お話ししていただきました。「オーストラリアは平坦な島国なので、地球温暖化による海面上昇がもたらす影響が心配されています。
オーストラリアでは環境の技術者が足りないので、環境技術を学んだら、是非、オーストラリアに来て下さい!」とおっしゃっていました。
ちなみに、私のリスニング力では心配なので、受講者の中の英検準1級取得生徒に確認しました(笑)なお、環境問題特別講座第2弾として、近々、コージェネレーションシステムなどの省エネ対策をしている「幕張地域冷暖房センター」への見学会を企画中です。お楽しみに!
【関連】
2006年7月18日「理系に行こう!」DVD放映会