1学年道徳の授業
今日は創立90周年の記念式を行いました。校舎の建て替えも控えているため、生徒・教員の代表と学校関係者だけで質素に行いました。自分で写真が撮れなかったので、それをもらってからこの様子はまたご紹介します。
先週から1学年で私が道徳の授業を行っています。入学して一ヶ月、そろそろ仲良しグループが固定してしまったり、行事のことや班決めでもめはじめたりする時期です。もめ事はコミュニケーションの結果。生徒の成長に欠かせない大切なストレスです。
人との違いを知り、自分を見つめ、互いを活かし合えるように、この授業を行っています。
まずは、ビンゴゲーム。これは、オランダのピースフルスクールの研修で学んだものです。4×4のマス目に、クラスメートに聞く質問がならんでいて、該当者がいたら名前を書くというもの。16名のクラスメートに素早くインタビューしていくことで、普段話さない子からもいろいろな発見があります。
次に、見方を変えるリフレームのエクササイズ。自分で短所と思っているところをクラスメートに伝え、クラスメートはそれを長所にかえて戻します。
シェアしてもらうといろんな気づきがあります。
「こんな見方があると驚いた」「自分と同じ意見の相手だと、見方を変えにくい」「意外なことを短所と思い込んでいる人もいた」
長所に言い換えるのが難しかったというものがあったので、みんなにアイディを募ってみると、「忘れ物が多い」→「嫌なことも忘れられてストレスがたまらない」
「頑固」→「将来、一つのことを極めることができる」
「物をはっきり言いすぎる」→「海外では評価される」
なるほど~。時と場所を変えて見るのもヒントになりますね。
三つ目が、価値観の違いを知るエクササイズ。友人関係で気をつけていることを書き、3人で交換し、友達がなぜそれを大事にしているのか、その理由を想像してみます。
生徒の感想は、
「自分ははっきり言わないように気をつけていたが、はっきり言うように気をつけている人がいて驚いた」
「気をつけていることが違っても、理由は人の気持ちを傷つけないためという人が多かった」
「言葉遣いに気をつけると同じ事を大切にしていても、相手を傷つけないためという人と、嫌われないためという人がいた」
人の行動の奧には価値観があります。服を選ぶときも知らず知らず何かを大切に選択をしているのです。自分が心地いいことを大事にしている人もいれば、かっこよく見えることを大事にしている人もいます。
そして、行動が同じでも、その背景にある価値観が違うこともあります。
行動の元には価値観がある。このことを知っているだけで、人間関係はスムーズになります。
次がアサーション。さわやかな自己主張についてです。
思ったことを強く言いすぎて相手を傷つける自己主張、思ったことを言わず我慢して自分を傷つける自己主張、どちらも誰かが傷つきます。相手も自分もHappyであるためにはどんな工夫をしたらいいでしょう?それをみんなで考えました。
最後に、「事実の見極め方」という話をし、今はネットで話題が広がる時代なので、噂を広める人にならないようにという話をして終わりました。
人には外側からは分からない様々な違いがあります。生徒には、自分を伝え、相手を知り、違いを活かし合える人に育ってほしいと願っています。それが、将来、グローバル社会の中で、多様性を活かし、チームで仕事をしていく力につながっていくはずです。
A組 | B組 | C組 |
D組 | E組 | F組 |
今年からアクティブラーニングの委員会を作って、研修や授業見学をして事例を共有しています。昨日も、1時間目から6時間目まですべての枠にアクティブラーニングの授業が入っていましたが、私の道徳の授業も考えて見たらそうだったと気づき、共有サイトで告知して他の教員に見に来てもらいました。本校は生徒が活発なので、スムーズにグループワークや発表ができるので効果が上がりやすいです。
*5月7日は体育祭のため、一日校外です。