2015年12月4日

ジェンダーギャップ

Filed under: その他,世界,卒業生 — 漆 @ 5:16 PM

 

DSC_0062◎ 先日、5年生を連れて出かけたパネルディスカッションの写真をいただきました。左がスミスカレッジの学長、右がケネディ大使です。女性の社会での活躍についてのお話でした。

主催者の日本女子大は日本初の女子大で本校の創立者の母校でもあります。創立者は入学後、親の決めた相手と無理に結婚させられ、途中で学問の道をあきらめざるを得ませんでした。それでも、当時、女性に参政権もない時代に高等教育を受けられた幸運に感謝し、その恩を社会に返したいという思いから本校を創立しました。

ダボス会議で知られる世界経済フォーラムから、今年も各国の男女格差(ジェンダーギャップ)指数順位が発表されました。日本は、世界145カ国中101位。G7の中で最下位でした。

私がこの世界経済フォーラムの東アジア会議に参加したときも、日本の女子教育界から来たと言うと、興味を示され、「大変ねぇ頑張って」という同情的な反応が多い実感でした。

このランキングは「政治への参加」「職場への進出」「教育」「健康度合い」の4分野の計14の項目を使っ て、男女平等の度合いを指数化し総合順位を決めます。日本は政界や経済界の女性リーダーの少なさが足を引っ張っており、これを受けて、安倍首相が2020・30(2020年までに指導的立場にいる女性を3割に)という宣言をしています。

ちなみに、修学旅行先のニュージーランドは世界1 0位でした。この「女性が活躍する国」であるということも修学旅行先にニュージーを選んだ理由の一つです。

女子に男子と同じ教育は必要ないと考えられていた時代、その考え方に疑問を持ち、「文句を言う前にまず行動」と、仲間を作って始めた婦人会がこの学校の始まりです。

それから90年たったいまも、世界的に見て、まだまだ日本の現状には問題があります。

遠くない未来、品女生達にはこうした社会を変える一歩を踏み出す人になってほしいと願っています。