新元号 ⑬教科イチ押し【国立国会図書館】
新元号になりました。これまでは、漢籍が出典でしたが、万葉集からとのこと。『・・・初春の令月にして、気淑く風和ぎ・・・』「和」を大切にする日本の文化が世界に広がっていくようで素敵な響きと感じました。
振り返ると私にとっても「平成」は公私とも意味深い時代でした。元年に学校経営を裏方で支えてきた母が亡くなり、本校の学校改革がスタートし、そこからは無我夢中で仕事をしてきました。母は平成天皇と誕生日が同じで、「私の誕生日はいつか祝日になる」と言っていましたが、その二ヶ月前の10月22日に他界しました。今年は、この日が即位礼正殿の儀で休日になるとのこと。感慨深いです。私は元々なまけもので、なんでも人に頼って、ボーっとしていたいタイプですが、キャパを越えて頑張ってきた30年と言えるかもしれません。
週末、出張先の海外でばったり卒業生二人に会いました。一人は、海外出店した料理教室の取締役として活躍。一人は、貿易の仕事をしているとのことで、世界的に有名なアートフェストティバルで働いていました。この学年は、嵐を呼ぶ学年と言われていて元気が良すぎ、中等部の時は、担任も苦労していましたが、団結力が強く、今も、よく会っているそうです。こうして、卒業生を見ていると、中高時代、ちょっと生意気ではみ出ているくらいの方が、グローバルに活躍するにはちょうどいいような気がします。ご主人が「品女の友達はみんないいこばかり。彼女は、日本人は自分だけどいう環境で、人の悪口を決して言わず、チームをまとめて、いつも前向きに仕事をしている」と言っていました。
卒業生の成長を見ると、私も長く仕事をしてきたんだなぁと、未来ある生徒たちと関われる学校という場にいられたことに心から感謝します。
吹奏楽部とバトン部の演奏会は、日程を知ったのが他の予定が入ってからで今年は参加することができず、残念でした。お花をいただいたとのこと、顧問が写真を贈ってくれました。保護者のみなさま、お心遣い、ありがとうございます。
さて、教科イチオシの続きです。
担当の伊達木より以下報告です。
4年生14人と日本で唯一の国立の図書館、国立国会図書館へ行ってきました。
普段18歳未満は入ることのできない図書館です。まず、国立国会図書館がどのような役割をしているか等ご説明いただきました。
納本制度により、国会図書館には国内すべての出版物が集まります。1年間に約80万点なので、営業日換算で1日2~3千の出版物が来るそうです。本校の図書室で1年間に購入する本が2千冊ほどですので、国会図書館の取り扱う量のすごさが分かります。
そしてそのすべてを整理し、保存しているというのが驚きです。
国会図書館は普通の公共図書館とは違いほとんどの本が閉架式書庫の中にあるため、申請をしないと本を手に取ることはできません。
そんな本が保管されている、通常は職員の方しか入ることのできない書庫を見学させていただきました。見せていただいたのは新館書庫という雑誌や本の保管をしているところです。書庫内の汚れや虫の発生を予防するため、靴の上からカバーを付けて中へ入ります。
明治時代の新聞を見せていただいたり、どうやって申請した本が利用者の手元へ届くのかご説明いただいたりしました。新聞は全国紙や地方紙はもちろん、全国紙の東京版や大阪版等の版違いもすべて揃っているそうです。
雑誌の棚では、あれ読んでた!持ってた!という声も聞こえました。最後に生徒たちが事前にしていた質問にお答えいただきました。
働いている人の男女比はだいたい1:1で、司書の資格がなくても試験に合格すれば働けるそうです。
(国会図書館のHPで採用試験の過去問が見られるので興味のある方はご覧ください。)
また、現在の書庫は2019年度でいっぱいになってしまうため、京都にある関西館で増築中だそうです。生徒のために貴重なお時間を取っていただき、ありがとうございました。
*慶応大学から教養講座のご案内です。藤田先生、田村先生の講座は私も別の場所で受けたことがありますが、面白かったです。