⑫教科イチ押し【EY新日本有限責任監査法人】
教科イチ押しの続きです。
担当の斉藤より以下報告です。
EY Japan は公認会計士などが多数所属しており、毎年白ばら祭の「起業体験プログラム」でも大変ご協力いただいています。今回は午前中に1年生、午後に4年生がお世話になりました。
今年からオフィスが「ミッドタウン日比谷」に移転しました。どのフロアも開放感のあるオフィスで、フロア内は四季の色で区分けするなど、日本らしさが表現されていました。眼下には東京の中心部が一望でき、素晴らしい環境で働いている様子を見学することができました。
【1】1年生(午前の部)
最初に「会計」とは何か? を簡単に講義をしていただきました。「何か社会で活動が行われたときにどのようにお金が動いたかを表したもの」が「会計」であると教わりました。
その後で「ビジネスゲーム」が行われました。5つの班(+引率教員が6班)に分かれて「アイスクリーム屋さん」になります。『この町の人々はアイスクリームがとても大好きです。皆さんはアイスクリームを何個仕入れて、何円で売るかを決めて下さい』と説明が入りました。
期間は7年間。1年ごとに決算と在庫(売れ残り)を発表していき、さらに毎年「今年は猛暑でアイスがたくさん売れそうです。」「今年は景気が良くなりそうなので売値を高くしてもアイスが売れそうです。」「今年は記録的な冷夏であまりアイスは売れなさそうです。」などの条件がついてきて、これらを考えて仕入れ個数と売値を決めていきます。各班にはEY Japanの公認会計士の方が1人ずつアドバイザーでついていただき、生徒にアドバイスを送ります。
1,2年目くらいは慣れない様子でしたが、3年目あたりから「あっ利益が1位だ」などゲームのコツがつかめてきたらしく、楽しんでいる様子がよく見えました。売値を安くしすぎても利益が出ない。たくさん仕入れても売り切ることができずに在庫が増えてしまう。試行錯誤をくり返し、7年目までゲームを続け、結果発表はオフィス見学の後、となりました。
生徒も通常の企業のオフィスを見学する機会もそう多くはないと思います。仕事中の方も多く静かに見学をして回りました。仕事の性質上クライアントの企業に出向いて仕事をすることも多く、空席が目立つのはそのためだという説明も受けていました。
見学から帰ってきて結果発表。利益が一番出ていた班が優勝ですが、一番利益が高かったのは何と先生の6班。でもよーく見ると、あれおかしい。表の数値が間違っている。そう、改ざんが行われていたのです。『私たち公認会計士はこのようなことが行われないようにチェックをすることも仕事の1つです』というオチ。無事に生徒たちの5つの班で1位~3位までが表彰されていました。
最後に質疑応答をして見学会は終了しました。会計の仕組みを学び、会計士の仕事も少し理解をし、参加生徒は満足をしていた様子でした。
【2】4年生(午後の部)
主なプログラムは「白ばら祭の経営分析」です。4年生ですから9月に「起業体験」をやっています。参加生徒がクラスごとに分かれて、自分たちの「起業体験」がどうすればもっと良い結果になっていたのかを各クラスに会計士の方がついてアドバイスをしてくれました。
生徒は当時のことを思い出して「ここがこうだった」「ここで失敗したっけ」と状況を説明し、「ここをこうすればもっと良かったんじゃない」ということのくり返し。議論は1時間以上続きました。
4年生もオフィス見学を行い、その間に各クラスの「経営分析Report」を作成してくださいました。オフィス見学から帰ってきてからReportを受け取り、質疑応答をして見学会は終了しました。
4年生は来年も起業体験があります。今年の内容を分析して来年に活かすことができ、非常に貴重な機会だったのではないでしょうか。
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