留学成果発表会
3年生は就学旅行準備、高等部では冬休みを利用してセブ島へ語学研修に行っている子もいますが、来年こそは英語学習をと決意している人も多いのではないでしょうか。私も毎年そう思いつつ数十年・・・。いつかまとめてと思わず、中高生のうちから一日一時間でもやっておけばなぁといまさらながらに思っています。
留学成果発表会の様子を、担当の田辺より報告します。
11月4日(土)午後、今年度2回目となる留学成果発表会がありました。今回の発表会はこれまでと異なり、3部構成で行われました。今回は海外から受けている3名の生徒による日本語の発表と、本校プログラムを利用して海外留学した本校生徒6名による英語での発表、そして、トビタテ!留学JAPANの生徒として留学した4名による発表でした。 海外から受け入れている留学生3名のうち、最初の発表は、デンマークから来たカタリーナさんでした。今年4月に来日してから半年以上が経ち、後輩2人の留学生にとっての良き先輩として、貫禄のあるスピーチをしてくれました。次はドイツから来たマヤさん。9月に来日して、まだ2ヶ月ですが、日本語で一生懸命自己紹介をしてくれました。3人目は9月にフランスから来たセシルさん。彼女は来日当初から日本語が理解でき、英語が苦手なことがかえって彼女の日本語力を高めています。初めてとは思えない長いスピーチをしてくれました。ホストファミリーの方や留学団体の方のサポートがあってこそ、本校で学生生活ができています。ホストファミリーの皆様、留学団体の皆様、留学生を毎日支えて下さいまして、本当にありがとうございます。
本校から海外留学した生徒の英語の発表では、昨年度夏に3ヶ月カナダに留学し、昨年の発表会に体調不良で欠席してしまい、今回リベンジしたいと申し出た5年1名、昨年度夏から今年まで1年間留学した5年1名、今年度夏期留学としてオーストラリアに留学した3名と、ニュージーランドに留学した1名が発表を行いました。発表はすべて自作の英語のスピーチです。留学先での学校の紹介やホストファミリーのことだけでなく、留学生活で気づいたこと、改めて認識したことについても話してくれました。危険な目に遭って、日本がいかに安全な暮らしなのか気づいたり、シャイな自分を変えることが出来た!と言う人も。この留学生活はすべて多くの人の支えがあってこそ、成果のあるものとなりました。発表した全員に共通することですが、現地で関わった人たちに、支えてくれた保護者に感謝の気持ちを伝えたいということも言っていました。
トビタテ!留学JAPANの第3期生として選ばれ留学した生徒4名ですが、2名はアカデミックショート(つまり現地校に通って学習)、他2名は国際ボランティアの枠で留学してきました。今回はいくつかの「本校初!」があります。まず1つめは、アカデミックショートで今回本校では初のアジア、台湾留学をしてきた生徒がいます。もともと幼児教育に興味があったこの生徒は、現地のホストファミリーが託児所を家で行っており、語学力を磨きつつ、お手伝いをしてきました。2つめの「本校初!」は国際ボランティアとしての留学です。1名はスリランカへ医療ボランティアを、もう1名はフィリピンのセブ島の孤児院でボランティアをしてきました。日本に比べると、生活は当然厳しい環境に置かれているにもかかわらず、現地の人がいつも笑顔で、笑顔の大切さ、その強さを学んできました。アカデミックショートでオーストラリアに留学した生徒は盆踊りをテーマに留学。イベント運営のお手伝いや実際盆踊りダンサーとしても参加。日本文化を広めるアンバサダーとして活躍してきました。東京オリンピック・パラリンピックで少しでも役に立つ存在でありたい、この経験を日本のために活かしたい!さらに語学を磨いて国際的に活躍したいとこのトビタテ!生は言っていました。
本校に来ている留学生も、本校から海外に留学した生徒も、日本の家族やホストファミリーへの感謝や楽しかったことなどを中心に、大いに話してくれましたが、自国から出ていけば、当然、言語や異文化の壁があり、うまく思うことが伝えられなかったり、価値観の違いから戸惑いを覚えたり、日頃そばにいる家族から離れることでホームシックになったり、つらいこともたくさんあったはずです。しかしそういった辛い経験も含めて「留学」です。この経験が、精神的な成長はもちろんですが、彼女たちの未来への糧に必ずなります。また、海外との違いを知り海外の良さを知るだけが留学ではなく、自国の良さに気づき改めて目を向けるようになることも留学の良さのひとつです。自国の良さを発信していくひとりとして活躍する人に将来的にはなってくれることを期待したいです。
また今回、彼女たちの雄姿を見に多くの方が来場してくださいました。ご来校いただきました保護者の皆様、ホストファミリーの皆様、留学に関わってくださった皆様に感謝いたします。本当にありがとうございました。