⑨教科イチ押し【新日本有限責任監査法人 中等部・高等部】
教科イチ押しの続き、引率の重田から報告です。
＜午前の部＊中学生＞
大手町に程近い内幸町駅から徒歩２分。日比谷国際ビル内にあるＥＹ Ｊａｐａｎ 新日本有限責任監査法人は、世界屈指の会計のプロが集まっている会社です。
中等部１年生は、皆しっかりしていて予定時間の５分前には全員集合完了。（すばらしい！）
今回担当してくださる浦山様に朝のご挨拶をした後、まずは会議室のような場所に案内していただきました。
緊張した面持ちでコの字型に並んだ机に２人一組で着席。
最初に常務理事の片倉様のお話をうかがいました。中学１年生であることを御配慮いただき、とてもわかり易い言葉でお話しいただいたので生徒達も食い入るように見つめながら真剣に聞いていました。◇常務理事 片山様からのお話
・会計士の仕事とは
幼い頃、親族が会計事務所を営んでいた時、皆に感謝されている様子をよく見かけた。
この様子を見て、会計の仕事に憧れたが、はやりその根幹には「人のためになる仕事に就きたい」との希望があった。
大学時代、資格を取る段になって、親族がなぜ感謝されていたのか理由が分かった。
ビジネスにはお金が絡む。しっかり管理しなければ、社員に給与すら払えない。
会計士とは、会社がお金をきちんと使ったことをチェックし、経営にアドバイスもする大切な仕事。営業結果は、「決算書」というものでまとめる。それを見て投資家・融資銀行は、安心してお金を動かす。会計士とは、そういう活動の流れを陰で支える仕事である。・中学生へのアドバイス
自分が何になりたいか、何がやりたいかを見つめるのは大切なこと。
どんな会社に入りたいかではなく、やりたいことを優先すべき。
自分叶えたい夢持ち続けて欲しい。数字に対する感覚も大切に。◇会計の仕事を体験するワークショップ＝ビジネスゲーム
〔ゲームの設定〕
某所某町。町の人たちは、皆アイスが大好き。
ところが、町唯一のアイス屋さんが潰れてしまって皆がっかり。
さあ、起業してアイス屋さんを上手に経営しよう！以前の店は、アイス1つ２５０円で販売。
1店舗で販売個数は、 7000個であった。
在庫があると1つ10円保管料がかかる。★以上の情報を参考にして、7つの店舗が同時開店する場合どのような戦略で売って行けばいいのか考え、「仕入れ個数」と「販売価格」を決定していくというシミュレーションゲームでした。皆、最初は手探りではありましたが、後半はかなり積極的に自分のお店の経営戦略を考えていました。
◇オフィス ツアーに参加
クライアントの会社で過ごす事が多く、本社オフィスでは共有空間で働くことが多いと伺って生徒達は驚いていました。よくドラマなどで見かけるオフィスとは違って、共有スペースが広く存在しており、社員の方々は、思い思いの場所でお仕事をなさっていました。◇ビジネスゲームの結果発表、まとめ
３位までの班を表彰していただき、以下のような講評をいただきました。低価格で攻めるか、高価格で攻めるか、戦略が分かれる。
今日は高価格で攻める班が多かった。
低価格で攻めると値下げ競争で共倒れの可能性もあり、この展開は良かったと思われる。1位と3位の勝因。
在庫あり。保管料かかるが機会損失なく最後まで売れたはず。
守りに入る時に攻めた班の勝因は、怖がらずに在庫を持ったこと。
2位の勝因 販売個数価格の微調整を繰り返して自分のポジションを守った。高価格と低価格半々の場合には、また戦い方が違う。
数字の意味を読み解くことが大切。会計は、まさにこういうお仕事。最後に浦山様から
専門職業を知って貰えたのが嬉しい。
今こそ、やりたいことを伸ばしていって、胸を張って得意なこと極めることが大切。好きなことを本気でやることが、後の成長の大きな糧になるというメッセージをいただきました。
最後に、記念写真をパチリ。
皆、口々に楽しかったね・・・とつぶやきながら帰路に就きました。
＜午後の部＊高校生＞
高校１・２年生は、午後からの部に参加しました。
こちらには、中学生の部の方で書かせていただいた中高共通事項についての記述は割愛し、高校生のワークショップについてご紹介させていただきたいと思います。中学生に引き続き、高校生も担当してくださった浦山様は、昼休みもほとんど無い状態で高校生の集合場所にも駆けつけてくださいました。
熱心なご指導に深く感謝申し上げます。
午前の中学生の時と同じ会議室に、今度は高校生が着席しました。やはり中学生に比べると落ち着いて大人びて見えます。
まずは、女性でありながら常務理事でいらっしゃる片倉様のお話をうかがいました。ＥＹ Ｊａｐａｎ全体で女性の占める割合は、わずか二割とのことですが、その環境で幹部として堂々と活躍なさっている片倉様を目の前にして、生徒達は尊敬とあこがれのまなざしを向けつつ、じっと耳を傾けていました。◇ワークショップ＝白ばら祭起業体験プログラムで起業した各社の営業分析
皆自分のクラスの営業実績の数字から、会計士さんの手助けを受けながらいろいろなことを読み解きました。どこに問題があったのかを冷静に探り、どこをどのように改善すれば、よりうまい経営ができたのかを振り返り、経営分析レポートを作成していくワークショップです。
会計士さんとの相談に熱が入り、高校生のワークショップは、予定時間を大きくオーバーしてしまいました。
お仕事がお忙しい中、会計士の方々に最後までおつきあいいただき、生徒達はとても充実した時間を過ごすことができました。◇オフィス ツアーに参加
最初にＥＹ Ｊａｐａｎの幹部の方々がお使いになる応接室に入らせていただきました。
ふかふかのソファーにかわるがわる座らせていただいて、生徒はゆったりとした座り心地に至極満悦した様子でした。
窓からは、大手町が一望できました。案内してくださった会計士さんに、見えているビルに入っている会社名を教えていただいて、日本を代表するような大会社がそこに林立していることを知って、ひどく驚いていました。◇製本された経営分析レポートの受領
先ほどまでの分析結果を即座に製本していただきました。魔法のようなスピードに唖然とするとともに、レポートの形式も本物と同じと伺って、感激も一入の様子でした。
最初から最後まで、熱心にご指導いただきましたことを深く感謝申し上げます。
本物のアクティブラーニングを見せていただいたという思いが致しました。こういう生きた授業を受けられる生徒達は、本当に幸せだなあと実感した一日でした。＊
