教科イチ押し(外務省)
春休みになっても、講習に部活にマルチタスクの生徒達です。
教科イチ押しの続き、外務省です。財務省の知人から紹介してもらい、昨年から見学をさせていただいています。将来、官僚として国のために働きたいという頼もしい生徒もいて、また、世界を視野に働きたいと思っている生徒も多く、とても好評なので、継続させていただいています。お忙しい日中のお仕事の時間に、こうして生徒を受け入れていただき感謝しています。
担当の小池から報告です。
今回は、5年生の25名が外務省を訪問させていただきました。
最初に見せていただいたのは記者会見室です。
よくテレビや新聞で見かける場所だけあって、生徒も興奮気味で写真を撮っていました。 演台には実はレフ板があり、会見する大臣や副大臣の写りをよくしているとのことでした。
また、演台の高さを電動で変えられたり、ステージにはスロープがついていたり、奥には同時通訳のブースがあったりと、会見を円滑に行うための工夫が随所にあると教えていただきました。次に、大きな会議場に案内していただきました。
こちらの会議場の上にも同時通訳のブースが4つあり、国際的な会議に対応しているとのことです。 また、生徒からの「通訳ブースに座席が2つあるのはなぜですか」という質問に対して、「同時通訳は2人で行うのが基本。
とても神経を使うので、交代しながら通訳をする。
また、どうしてもわからない単語があったとき、もう一方の通訳の方がものすごい勢いで辞書を引いて調べる」ということで、笑いが起こっていました。
この会議場では、現役の外交官の方のお話を伺うことができました。 フランス語を専門に勉強され、現在はアフリカ諸国をご担当されているということです。
生徒たちが一番驚いていたのは、「外務省に入ってからお給料をもらいながら2年間留学して、自分の専門の言語を勉強できる」ということです。
留学先では現地の大学や大学院に通ったりして資格を取る方も多いそうです。また、生徒から「仕事のやりがいは何ですか」という質問に、「外交官の仕事は、今やっていることが結果的に正しいことなのか、そうでないのかがすぐには分からないことも多いが、それが日本のためになっていて、もしかしたら歴史の教科書に載るようなことなのかもしれないと思いながら誇りを持ってやっている」と答えていただいたのが印象的でした。
生徒たちは会議場のそれぞれの座席のマイクを使わせてもらいながら質問をしたり、また質疑応答終了後は、議長席に座って写真を撮ったりしていました。 外務省は各省庁の中で女性の比率が最も多く、全職員の4分の1が女性だそうですが、生徒はそれでも少ない、と思っていたようです。
一方で、激務のイメージがある外務省が、育休は3年、復帰後も希望すれば出張や残業のない部署で働ける、つわりが酷い方のための休憩所(ベッド)があるなど、意外に働きやすい職場であることに驚いたとの感想もありました。
この他にも、殉職された職員の方のための慰霊の銅像や、建物の中庭部分にあたる本格的な日本庭園、大臣とそのSPしか乗れないエレベーターなど、いろいろと外務省の裏側を見せていただき、とても有意義な訪問となりました。 生徒にとっても、進路について考える非常に良い機会になったのではないかと思います。