2010/1/9 土曜日

教科イチ押し 日本銀行・貨幣博物館

カテゴリー: 授業・学習・進学 — 漆 @ 17:53:59

以前、私がここに行ったとき、卒業生が勤めていてびっくりしました。
見学者用のビデオの制作に生徒が協力したこともあります。

その際、面白かった発言は、

生徒  「この教材の目的は何ですか?」
日銀の方「初めて来館した方に概要を伝えるものです」
生徒  「でしたら、わかりやすさが大切なので、CGを使った映像は目がチカチカしてどこをみていいかわかりません。派手さがなくても黒板のように2次元で分かりやすいものの方がいいのではないでしょうか?」

生徒  「この教材はどのくらい使用するのですか?」
日銀の方「5年以上です」
生徒  「でしたら、案にあるお笑いタレントの起用というのは、人気の状況も変わるのでリスクがあるのではないでしょうか?」

それでは、引率の大井からご紹介します。

中1・中2の生徒34名で、日本の金融の中枢である日本銀行に行って参りました。

見学したのは本館で、明治時代の名建築家、辰野金吾氏の設計により1896年に竣工したもので、頑丈にできており、関東大震災でもびくともしなかったそうです。
(近隣から飛んできた火の粉で、一部火災にあったそうです。今でも地下大金庫に消火の際しみ出た水のしみが残っています。)

東京駅から歩いてきた人は、辰野氏の作品を二つ体感したことになります。(東京駅の赤煉瓦の駅舎も辰野氏の設計です。)

見学前に、金融についての解説ビデオを見ました。ちょうど中3の社会で学習する内容がわかりや

すくまとまっていました。このビデオの内容を中3の公民で金融について学習するときに少しでも思

い出してくれると、3年2活気の期末試験の役に立つと思います。
(つい先日、3年の授業で話して期末試験でも話した内容でした。)

現在デフレーションが進行していたり、白川方明総裁がニュースに頻繁に登場するなど、タイムリーなことがあり、中1にも理解しやすい内容だったと思います。(うなずきながら見ている生徒もおりました。)

その後、本店の内部を見学しましたが、地下金庫は圧巻で、巨大な鉄の扉の解説のときには、興味津々に聞いておりました。昭和初期に作られた扉は、今でもサビ一つありません。

次に生徒の関心をひいていたのは、1億円の札束や金塊で示された、大金庫の収容量、例題日銀総裁の肖像画の中で、唯一屋外で描かれた絵でしょうか。終戦時の総裁の絵で、ご本人の希望により、戦災で焼け野原になった日本橋界隈を背景に、描かれたものです。

nipponginkou-003.jpg見学がおわると、中庭で記念撮影。

中には当時の馬の水飲み場の蛇口をひねる子もいました。日銀開業当時は馬車による来店者も多く、そのための設備だったようです。今でも水が出ますが、気をつけないと自分にかかってしまいます。去年テレビの取材できた芸能人はびしょ濡れになったそうです。

その後、貨幣博物館に移動し、貨幣の歴史や各国の貨幣、現在の紙幣に取り入れられている最新技術などが、わかりやすく紹介されており、生徒も熱心に見学していました。高校緒日本史の授業でも学習する内容が、わかりやすく展示されており、高校生にも見てもらえれば、受験生の苦手な経済史の理解にも役立つのでは、と感じました。

博物館の職員の方から、「品川女子学院さんは、成長著しい学校さんですね。いろいろなところでお話を伺います。」とのお言葉を頂きました。

*今日は、バトン部の全国大会、明後日、成人の日は吹奏楽部が品川区の成人式のステージで演奏し、フラワーアレンジメント部が舞台のお花を飾り付けます。午後15時からは20歳になった卒業生のパーティーを学校で行ないます。

ブログはイチ押しの続きを明日、明後日もアップします。